ピート・タウンゼント、『四重人格』ボックス・セット準備中

ピート・タウンゼント、『四重人格』ボックス・セット準備中 - 1973年作 『四重人格』1973年作 『四重人格』

ピート・タウンゼントのブログによると、ピートは現在『四重人格』ボックス・セットの編集にかかりっきりになっているそうで、10月のリリースを見据えて現在作業は佳境を迎えているとか。

現在のところ、作業はオリジナル・アナログ盤のミックス音源のリマスタリングや、サラウンド・サウンド・ミックスなどを制作していて、ピート自身は当時のメモや制作日誌、写真やオリジナル歌詞原稿などを整理しながら、解説原稿も執筆中だという。また、当時のデモ音源も現在修復中だとピートは説明していて「最終的にアルバムには収録されなかったかなり手の込んだ曲などもある」とのこと。

ファンには絶対に気に入ってもらえる内容になるとピートは断言していて、『ライヴ・アット・リーズ <40周年記念スーパー・デラックス・コレクターズ・エディション>』、あるいは『トミー』に続くはずだったザ・フーの幻のロック・オペラ「ライフハウス」の構想をピートのソロとして編集した『Lifehouse Chronicles』に並ぶ内容になるとピートは語っている。

また、ピートは『四重人格』は「ザ・フーのファンを描いた物語と、ザ・フーという4人のアーティストのそれぞれの創造性を同時に追求するのが最大の目標になっていた」と当時の意気込みを振り返っている。そうした意味でこの作品ではザ・フーというバンドとジミーという作中キャラクターが強烈な共生関係を結ぶことになったとピートは説明している。

その一方で、昨年のスーパーボウル・ハーフタイム・ショー出演と『四重人格』ライブ以降、活動再開のめどが立っていないザ・フーだが、そもそもピートとしては今年の年明けの時点では今年66歳を迎えることだし、引退を本格的にいったんは決意したとインテリジェント・ライフ誌とのインタビューで語っている。また、来年の秋に出版を予定している自伝のまとめにかかったのも、本格的な引退を考えてのことだったとピートは説明しているが、この自伝にとりかかったせいで、逆に引退は思いとどまったとか。

特に同年輩の人たちと較べて現在の自分が人生についてあまり思い悩んでいないのはやはりアーティストとして活動しているからだと思い至ったからだとピートは語っている。「やっぱり、ぼくにとってはアーティスティックなことをやれるポジションにいて、なにか役に立つことをやれるわけだよね。たとえそれがネガティヴな内容のものだったとしても、そういう行動を取れるというのがぼく自身にとっては最良の答なんだなとわかったんだ」。

なお、ピートはキース・リチャ-ズが自伝『ライフ』で明らかにしたミック・ジャガー短小説は否定している。「ぼくは見たことがあるけど、別に小さくないから。それに(キースが言っているように)タマだけデカいってことでもないから」。
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