ブラーやゴリラズのデーモン・アルバーンは舞台演出家のルーファス・ノリスと16世紀イギリスで科学者や錬金術師として活躍したジョン・ディーの生涯を追ったオペラ『Doctor Dee』を製作していてその楽曲の作曲を手がけているが、自身も作品に出演することを明らかにしている。
デーモンはBBCラジオに対してこの劇に出演することを認めたが、「ぼくは自分を演じているだけだよ。だから、16世紀のぴらぴらした襟とかタイツとかの衣装は着たりはしないから」と語っている。おそらく狂言回しの役で出演するのかと思われる。
デーモンは2007年にも西遊記をもとにしたオペラ『Monkey: Journey to the West』の楽曲も手がけていて、これで2作目ということになるが、ジョン・ディーの生涯はイギリスの歴史とも密接な繋がりを感じさせて、それがインスピレーションとなったと語っている。
「情緒的なところでものすごく感じ入るものがあるんだよね。本当にはまっちゃうんだよ。あの呪われた、神秘の時代のイギリスっていうか。ぼくをすごく理屈を超えたところで揺さぶるものがあるんだ」
また、デーモンとしてはジョン・ディーの生き様が「歴史からすっかり排除されている」と感じたため、どうしても語っておく必要を感じたとか。「ジョン・ディーの発想そのものがどれだけ色彩豊かなものだったのか、それだけでもすごいことだからね。あの精神を今も持ち続けていたら、現在のイギリス人はどうなっていただろうかって考えてごらんよ」とデーモンは語っている。
『Doctor Dee』はマンチェスター・インターナショナル・フェスティヴァルの一環としてマンチェスター・パレス・シアターで7月1、2日と5~9日の間に上演される。なお、このフェスティヴァルではビョーク、WU LYF、スヌープ・ドッグらもライブ出演する予定になっている。
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