もともと交際していたリアーナに対して2009年にDV事件を起こしたクリス・ブラウンが、リアーナの“バースデー・ケーキ”のリミックスで共演を果たしていると大きな話題を呼んでいるが、このトラックのプロデューサーであるザ・ドリームことテリアス・ナッシュはファンだったら今回のリアーナの決意を支持してほしいとビルボード誌に語っている。クリスは2009年のグラミー賞当日に当時交際していたリアーナに対して暴行を働き、その後5年間の保護観察処分と半年にわたる社会奉仕活動に従事するように言い渡されたが、今回“バースデー・ケーキ”のリミックスでクリスとの共演を提案したのは被害を受けたリアーナだったとザ・ドリームは次のように説明している。「もともとリー(リアーナ)のアイディアだったんだよ。俺たちは一緒に仕事をするだけじゃなくて、友達でもあるんだけど、『なんかおもしろいことやりたくない? だったらさ、こんなのやってみようよ』っていきなり提示された感じでね。一体どうやって音源をやりとりしてて、形になったのかさっぱりわからないんだけどさ。いつか本人からなんか教えてもらえる日も来るのかもしれないけどね」さらにザ・ドリームはこう続けている。「俺にとっては単に音楽っていうもんで、才能に溢れるふたりの人間が一緒にレコードを作ってるっていうね、しかもそれぞれにレコーディングを作ってるっていう、そのままのことなんだよ。これはかつて起きた事件についての作品じゃないんだ。本当に伝えたいことは許すっていうことで、やっぱり人は人を信じたいっていうことなんだよ」。 “バースデー・ケーキ”はもともとリアーナの新作『トーク・ザット・トーク』に収録されていた曲で、特に1分18秒しかない短いトラックでありながらかなりきわどい内容になっていたのが大きな話題ともなった曲。ファンからの猛烈なアピールもあり、今回のリミックス・ヴァージョンはフル・ヴァージョンとして作り直されてアルバムからの4枚目のシングルとしてネットで公開されたが(リリースは今後)、ここに3年前のDV事件の当事者のクリスが参加していて、さらにこのきわどい歌詞を歌い上げていたのでまたなおさら大きな騒ぎともなった。しかも、リリース日はリアーナが24歳の誕生日を迎えた2月20日で、おまけにクリスもこの4日前に3月16日発売予定の新作『Fortune』からのニュー・シングル“Turn Up the Music”をリリースしていて、さらにこの曲のリミックスを同じ20日にリリースし、しかも、ここにもリアーナが客演しているのだ。リアーナがクリスを許したことについてザ・ドリームは次のように称えている。「ここで本当に議論されるべきことは、いろいろ規則とか法律とかあって、実際にはそんなこと現実にはできないのに、この国は寛容で他を許せる国なんだって自称するのってどういうことなんだよっていう、そういうことだよね。それに敵を許すっていうことは実際には自分を弱く見せることにもなるから、たいがいは『心から許す』だけの器量がなくても嘘をついて許したと言うだけ言ってみせるもんなんだよ。でも、リアーナが許すって言った時には本当にリアーナの精神状態はそういうレヴェルまで行ってるんだよ。だから、友達としてはさ、『それってすげーな。じゃあ、なんか出しちゃおうか』ってことになるんだよ」。その一方で、今回のリアーナとクリスのふたつのコラボレーション・プロジェクトを受けて、DV問題の専門家らはクリスは3年前から「なんら変わった様子が見られない」のでリアーナにクリスと二度と近づかないようにと警告を発している。また、クリスは自身の保護観察処分の早期終了を申請していたが、これは2月10日に却下されている。これまでクリスはアンガー・マネジメントなど激高を抑制する心理療法を終えていて、さらにこれまでの保護観察でもさまざまな判事から高評価を受けてきているが、地元ヴァージニア州最高裁判事ジョージ・ロメリによって、予定通り向こう2年間の保護観察期間も全うするように言い渡されている。“バースデー・ケーキ”のリミックスを聴くにはこちらから→
http://www.youtube.com/watch?v=i5K7U8YMb3c“Turn Up the Music”のリミックスを聴くにはこちらから→
http://vimeo.com/37144000
(c)NME.COM / IPC Media 2012