4月14日にガンズ・アンド・ローゼズやビースティ・ボーイズらと共にロックの殿堂入りを果たしたレッド・ホット・チリ・ペッパーズだが、バンドがこれまでの29年のキャリアで何度か重要なメンバー交替を経験してきたため、一部殿堂入りに含まれなかったメンバーもいて、こうしたメンバーから不満の声が上がっている。
今回殿堂入りを果たしたのは現メンバーのヴォーカルのアンソニー・キーディス、ベースのフリー、ドラムのチャド・スミス、ギターのジョシュ・クリングホッファー、オリジナル・ドラマーのジャック・アイアンズ、オリジナル・ギタリストのヒレル・スロヴァク、2代目ドラマーのクリフ・マルティネス、3代目ギタリストのジョン・フルシアンテというものになっていて、それ以外でバンドに関わった6名のメンバーは「複数のオリジナル・アルバムに関わっていない」ということで殿堂入りから除外されている。
これに対して2代目ギタリストでファースト・アルバムに参加したジャック・シャーマンは「殿堂側の裁量というよりはバンドにとってのなんかしらの都合のために俺とデイヴ・ナヴァロを排除するもっともらしいやり方だ」と『ビルボード』誌に語っている。
元々ジャック・シャーマンは今回殿堂入りを果たしたクリフと共に、オリジナル・メンバーだったヒレルとジャック・アイアンズがチリ・ペッパーズを本気のプロジェクトだと思っていなかったため自分たちの活動を優先してしまい、そのためにファースト制作時に緊急にスカウトされたメンバーだった。しかし、ファーストのツアーでシャーマンとバンドがあまりにもそりが合わなかったため、シャーマンはクビになり、ヒレルが正式に呼び戻され、クリフはそのままバンドに残ってセカンド・アルバム『フリーキー・スタイリー』を制作するに至っている。しかし、サード・アルバム『ジ・アップリフト・モフォ・パーティ・プラン』でクリフもバンドを追われることになり、ジャック・アイアンズが正ドラマーとして迎えられることになった。
ただ、サードのツアー後にヒレルがヘロイン中毒で他界すると、そのショックからジャック・アイアンズが脱退し(その後パール・ジャムに加入)、ドラムにチャド・スミス、ギターにジョン・フルシアンテを迎える新体制が整うことになった。やがて、ジョンが失踪するように最初の脱退をしてしまった後にはいったん解散していたジェーンズ・アディクションのデイヴが新ギタリストとして加わり、『ワン・ホット・ミニット』を制作するに至った。
ジャック・シャーマンの批判に対してチリ・ペッパーズの代理人であるエリック・グリーンスパンは今回の殿堂入り規定を設けたのはあくまでも殿堂側でバンド側ではないと主張している。また、アンソニーはデイヴの扱いについてザ・プレイン・ディーラー紙に次のように語っていた。
「デイヴは今も他のバンドをやっていて、それはいつか殿堂入りするかもしれないジェーンズ・アディクションというバンドなんだよ。俺はやっぱりジェーンズの方がデイヴの気持ちをしっかり代弁するバンドだと思うし、デイヴが音楽としてこの世の中にもたらした貢献を体現するのもやっぱりほとんどジェーンズでのものだと思うんだ。だから、いつかジェーンズ・アディクションとして殿堂入りすることの方がデイヴには理にかなった話になると思うよ」
なお、ジョン・フルシアンテは4月14日の殿堂入り式典への出席を欠席した。