パブリック・イメージ・リミテッドのジョン・ライドン、新作や自身の原点について語る

パブリック・イメージ・リミテッドのジョン・ライドン、新作や自身の原点について語る

待望の20年ぶりの新作『This is PiL~伝説をぶっとばせ』を7月4日にリリースするパブリック・イメージ・リミテッド(PiL)のジョン・ライドンは、新作について特にライヴという要素が重要になっていると音楽サイトのスピナーに語っている。

今回はスティーヴ・ウィンウッドの敷地にある納屋を借りてそこでレコーディングを行ったとジョンは語っていて、そこで新曲はすべてライヴでレコーディングされたと説明している。

「新曲の多くはみんなでジャムを続けて、それぞれエネルギーをやりとりしながら書かれたもので、ちゃんと熟したと思えた瞬間にその場で曲として組み立てていくようなやり方になったんだ。大半の曲がワン・テイクで仕上がったもので、それが気に入ってるんだよね、ライヴ録りっていうね。とはいうものの、音楽制作についてはありとあらゆる側面が俺は好きなんだ。アナログ、エレクトロニック、なんだろうと、音楽を作っていくあらゆる局面が俺は単純に大好きなんだよ。ただ、それと同時に、スタジオでもライヴでやれなければなんの意味があるだろうとも言いたいんだな。俺たちの曲はすべてみんなのためにライヴでやれなければならないし、それが俺たちのバンドとしての基本的なアティテュードなんだよ」

また、自分のエキセントリックでありつつも、白黒はっきりした性格については次のようにその遠因を説明している。「俺は7歳の時に脳膜炎にやられて、記憶をすべて失って、またその記憶を取り戻すのに何年もかかったんだよ。長い間入院して、両親に連れられて家に帰ってきてみても、まるで赤の他人の集団と暮らしてるみたいで、まずは両親を信用することから学習して、両親の言うことを吟味して、それからそれが正しいか悪いのか判断するってことをずっとやってきたんだ。その体験のせいでね、俺は絶対に嘘というものはつかないんだ。俺のアーティストとしての発言がこれまで言ってきたようなものになっているのはそのせいなんだよ。俺にとっては、純粋な気持ちっていうものがすべてなんだ。だから、俺がなにかを発言した時にはその発言は充分俺のなかで考え抜かれたことなんだ。その場の思いつきで言ってるようなことじゃないんだよ」

また、インタヴューのなかでこの病気のせいでジョンはどんな時でも前向きに取り組まなければどうにもならないということを学んだと語っている。ちなみに若い頃に聴き込んだ音楽として、ザ・ビートルズは嫌いだったが、ザ・ローリング・ストーンズは大好きで、特に『メインストリートのならず者』のアナログ盤のA面("ロックス・オフ"から"ダイスを転がせ"までの5曲)が好きだったと語っている。さらにレッド・ツェッペリンの『フィジカル・グラフィティ』も大好きだとしていて、ザ・セックス・ピストルズの『勝手にしやがれ』については衝撃的な名盤だと今も思うと語っている。
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする