メルヴィンズ、マジックマッシュルームによるファンの振る舞いでライヴが中止に

メルヴィンズ、マジックマッシュルームによるファンの振る舞いでライヴが中止に

ニルヴァーナに多大な影響を与えたバンドとして知られ、今も活動を続けているメルヴィンズだが、8月19日にカナダのヴァンクーヴァーで行った公演で客席から投じられたプラスチックカップ(一説によると空き瓶)がヴォーカルのバズ・オズボーンの胸に当たり、バンドはそれをもってライヴをただちに中止にしたという。

胸に投入物が当たると、バズは「おめえら、ファック・ユーだよ」と二度マイクに言い捨てて、そのままステージを去ったというが、事件がさらに大きく騒がれるようになったのは、実はこのものを投げ込んだ人物が地元ヴァンクーヴァーでは有名なパンク・バンド、シアリング・ピンクスのドラムのジェレミー・ヴァン・ウィックだったと判明し、しかもジェレミーはマジックマッシュルームでキマっていた状態だったと『スピン』誌が伝えている。

この時の模様をあるファンは音楽サイトの「オルタナティヴ・ネイション」で次のように報告している。
「昨日のコモドア・ボールルームでのメルヴィンズに行ったんだけど、ライヴの終わり近くで誰かが空き瓶を投げ込んでバゾ(バズ)の胸に当たったみたいなんだよ。すると音が止んで、バゾがただファッキューって言って帰っちゃった。デイル(・クローヴァー、ドラム)がステージ前に歩み寄ってきて、誰がやったんだって訊いてきたんだけど、誰も声を上げなかったから、デイルはじゃあまたなって言って、スタッフが機材をバラし始めたっていう。ローディーの一人がセットリストを全部回収して自分のポケットに入れてたよ。けれども、犯人は観客の一部に捕まってて、そのままセキュリティに引き渡されることになったんだ。そいつは外に引きずり出されて、バゾの前に連れ出されたんだけど、バゾは全員無視で車に乗り込んで行っちゃったっていう。瓶を投げたやつはそのまま逮捕されたけど、そこまでしか俺にはわからない」

その一方で、地元のニュースサイト、ザ・ジョージア・ストレイトの取材にジェレミーは答えていて、メルヴィンズについては「昨日のライヴの観客の半分くらいがまだおむつをつけてた頃から俺はメルヴィンズを中学校の頃のバンドでカヴァーしたりしてきてるんだよ」と大ファンであることを説明し、さらに「キノコで超ラリってて、ウィスキーもかっくらってたから、エクスタシーそのもののような絶頂的な体験をしていたんだ」と出来事について振り返っている。

「ダチとハイボールを飲み終えたその時、究極の一音が鳴ったんだ。わかってもらいたいのは、その瞬間、現実との境目がぼやけた感じになってきていて、これこそただのキノコの戯言かもしれないけど、磁界に放り込まれたようになったんだよ。このコップは放たれるべきだと。まさに歓喜の瞬間だったんだ。意図してやったことなんかじゃ全然ないんだ。むしろしゃっくりみたいなものだよ、結果的にただのバッド・トリップになっちゃったけどな」

その後の顚末についてジェレミーは次のように説明している。
「セキュリティーにぶんぶん振り回されて外に連れ出されてさ、手錠をかけられると護送車にぶち込まれて最悪だったよ。血糊とかついてて、気持ち悪いし。それから条例違反で15ドル(約1410円)の罰金を食らって、あとは自宅までの送迎費用も巻き上げられたかな」

なお、メルヴィンズは11月5日に新作『Tres Cabrones』のリリースを予定している。
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