アトムス・フォー・ピースのナイジェル、音楽産業の収入は減ってないという報告を批判

アトムス・フォー・ピースのナイジェル、音楽産業の収入は減ってないという報告を批判

レディオヘッドのプロデューサーで、アトムス・フォー・ピースのメンバーとしても活躍するナイジェル・ゴドリッチは、デジタル音源のファイル共有によって音楽産業の収益が損なわれることなどなかったと結論づけるロンドン経済政治科学大学(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、LSE)の研究報告について「錯乱しそうだ」と批判している。

イギリスでも屈指の名門研究機関として知られるLSEで作成されたこの研究報告はイギリスの議会にも提出されることになり、デジタル音源のファイル共有の横行とストリーミングによって収益が失われたと訴えるクリエイティヴ産業の言い分は間違っているとしている。

「新しいビジネス・モデルとして、共有と共同創造に基づいたデジタル・カルチャーを築くことによって、クリエイティヴ産業が恩恵を被ることは可能であることをわたしたちは例示している」とこの報告書は述べている。

「音楽産業の全収入、つまりコンサートや著作権収入なども含めた総収入をあらためて吟味すると、こうした収入は言われているほど劇的な減収に悩まされているわけではないことが明らかになっている。むしろ1998年から00年代にかけて着実に収入として増えている。こうした収入はここ数年では横ばい傾向に陥ってしまっているが、音楽産業の各方面から表明される収入の激減というのは特にCDとアナログ盤レコードの売上の激減に特化していることは明らかである。表1が示すように2011年の音楽産業全体の収入は600億米ドルというものになっていて、ライヴ収入や著作権収入がCDやアナログ盤レコードの売上減による減収の大半を帳消ししている」

こうした分析に対してナイジェルはツイッターで次のように反論している。
「音楽産業の中でもレコーディング産業部門はブートレグや海賊盤行為からあまりにも損害を受けているからこそ、どのような結果を招こうとも、まずは露出しか考えられなくなってきているんだよ。それであえてブートレグ行為に目をつむるとか、ストリーミング・サービスへの配信などといったヴァーチャル・ブートレグに同調するしかないわけで、それ以外にはマーチャンダイズやライヴ・チケットという、『コンテンツ』とはまったく関係のないところで稼いでいかなきゃならなくなってるんだよ」

「この研究報告は著作権法の立場にはまったく立っていないわけだよ! この研究報告の主題やテーマは『著作権と作品』に置かれているべきなのに、Tシャツとかチケットの収入なんて『著作権と作品』とはまったく関係ないんだから! レコードを作っている人間から見た時に、この研究報告がいかに馬鹿げて意味のない内容になっているか、そのことを政府にはぜひわかってもらいたい。この研究論文の作者たちは『ブートレグや海賊行為容認派』であって、イギリスのデジタル著作権法の見直しに与している連中に過ぎないから。これがまかり通るなんて狂気の沙汰だよ」

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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