NFLスーパーボウルの開催記念ライヴ・シリーズに2月1日にヘッドライナー出演したフー・ファイターズだが、ファーストからの“ビッグ・ミー”を紹介する際にデイヴ・グロールは次のように曲を書いた経緯を説明したと米『ローリング・ストーン』誌が伝えている。
「もう何年も前に俺はあるバンドをやってて、そのバンドにいながらたくさん曲を書いて、それを自宅の地下室でレコーディングしたんだよ……でも、そのバンドがなくなってしまったから、俺はシアトルで習ったことをそのまままたやることにしたんだ。つまり、バンドを組んで、ダッジのヴァンを買って、クラブでの演奏を始めたんだよ。それがちょうど20年前だったんだね」。さらに“ビッグ・ミー”についてデイヴは「この曲は最初は冗談のつもりで書いたんだよ。でも、そのうち冗談じゃなくなったんだ」と語り、バンドの20年の歩みを一言でまとめてみせたという。
ライヴはマンハッタンに接岸した空母艦を博物館に作り変えたイントレピッド海上航空宇宙博物館内の艦内航空機格納庫で行われ、フー・ファイターズのライヴとしてはここ1年半で(メキシコシティ2公演に続いて)3回目のライヴとなったが、デイヴは「世の中で最も最高に楽しい仕事をやってるんだって思い出したよ」と語ったという。さらにライヴの終盤ではライヴ・シリーズのスポンサーともなったバド・ライトを手にしながら、「俺に言わせれば、ハーフタイム・ショーはまさに今だよ」とデイヴは宣言したという。
“ロープ”や“ザ・プリテンダー”などデイヴのパフォーマンスは終始して白熱していたというが、なかでもライヴがクライマックスを迎えたのは“ジェネレーター”で、ひたすらリズムを刻むデイヴの姿が強烈だったそうだ。そのほかにも“モンキー・レンチ”、“ジス・イズ・ア・コール”、さらに『ザ・ウェイスティング・ライト』のツアーからよく演奏しているピンク・フロイドの“イン・ザ・フレッシュ”のカヴァーなども披露されたが、ステージから降りる前に新曲を期待していた観客に向けてデイヴは「新作を全部演奏できればよかったんだけどね。でも、できないんだ。新作ではみんなに驚いてもらいたいからね」と語ったという。