ザ・ストゥージズのジェイムス・ウィリアムソンは40年前のストゥージズのアウトテイク楽曲をイギー・ポップ以外のヴォーカリストらとレコーディングした新作『Re-Licked』をリリースする。
楽曲は『淫力魔神(ロー・パワー)』リリース後の1973年から74年にかけての時期にイギーとジェイムスとで書いたもので、今回のレコーディングにはジェロー・ビアフラ、マーク・ラネガン、アリエル・ピンク、キャロライン・ワンダーランドらのヴォーカリストが参加していて、さらにイギーのツアー・バンドが基本的にバンドを務めているという。ジェイムスは次のように『ローリング・ストーン』誌に事情を語っている。
「イギーにも承認してもらってるし、成功を祈っているとも言われてるんだ。でも、自分の曲を自分のバンドでやってるのに自分だけは参加してないとなったら、それはやっぱりなかなか呑み込めないはずだと思うんだよな。でも、今のところはやっちゃって構わないようなんだけど。だから、様子を見ながらって感じかな」
これに対してイギーは「この『なかなか呑み込めないはずだ』っていうくだりが俺には、なんだか腰の低い挑発のようにも感じるんだけどな」と声明で語っているが、「でも、俺はなんにも文句はないよ。反対するつもりもないし……っていうか、みんな俺の友達だし。むしろ、この話に出資してくれる人がいたってことが嬉しいよ。みんなミュージシャンが生業なわけで、食っていくためにも演奏活動が必要なんだから」と了解していることを説明している。
なお、リリースは今年中とのことだが、4月19日のレコード・ストア・デイには先行シングルのリリースも予定しているという。また、今回のレコーディングの趣旨についてジェイムスは次のように語っている。
「これらの楽曲は本当はレコーディングするつもりのものだったわけで、当時はコロムビアとレコード契約を交わしてて、俺たちも当然、契約を更改してくれるものだと踏んでたんだよね。もちろん、コロムビアは契約を打ち切ったんだけど。それでレコード契約がなくなったから、楽曲もレコーディングされることはなくなってしまって、でも、ファンにはいつも『あの楽曲群をレコーディングしてほしかった』って言われるんだよ」
なお、イギー・アンド・ザ・ストゥージズは昨年4月に新作『レディ・トゥ・ダイ』をリリースしたが、9月を最後に活動は停止したままになっている。イギーは『Re-Licked』について寝耳に水だったことを明らかにしているが、ジェイムスは2015年にストゥージズとしての活動を望んでいると次のように語っている。
「この歳になるとなにが起きるかもうわからないからね。いろんなことが起きるもんだからさ。イギーが前向きに考えてくれるといいんだけどな」