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いよいよ大晦日。そのGALAXY STAGEの一発目に登場したのは我らがポリシックス! 開演前の挨拶で兵庫も言ってた通り、まさに「カウントダウン・ジャパンの顔」。きっと0:30からのDJステージも盛り上げまくってくれると思うが、こっちもノッケから超ハイテンションだった。「大晦日オア・ダ――イ!」という奇声と共に“サニーマスター”でスタートし、代表曲を連発して息をつく間も与えずとにかく突っ走る。やっぱ、この身体に直接くる分かりやすさはたまらない。余計なことなど一瞬で頭の中からブッ飛んで、とにかくアガる。これほど最高な年忘れもないんではないだろうか。「山崎YO!一郎/渋谷YO!一郎」コールなんてものも挟みつつ、オールタイム・ベストな13曲。意味性など粉々にブチ壊して、とにかくアゲるエンターテインメント。2004年、英米での評価を急速に獲得したポリシックスだが、向こうでウケてるのもやはりそこだろう。




 そして、「来年もみなさんが幸せでありますように」というかけ声と共に、フライング・キッズの名曲“幸せであるように”で始まったのはMCU&浜崎貴司。キック・ザ・カン・クルーの大きな魅力の一つはそのセンチメントだったわけだが、このコラボはまさにそうした魅力を凝縮したものだ。センチメントを歌ったら稀代のヴォーカリスト浜崎貴司の歌を軸に、そこにMCUが泣けるリリックを重ねていく。新曲も披露しつつ、もう一つの大きな盛り上がりはシングル曲“サーフライダー”。曲の中でMCUも「夏も冬も関係もない!」とMCしてたが、このときだけはまるで真夏のような雰囲気。大雪にも負けず、爽快な風を残してステージを去っていった。


 そして、次の登場は個人的にも大注目している女性シンガー、Salyu。映画『リリイ・シュシュのすべて』で歌っていた彼女が本格的にソロデビューを果たし、この日が実質的な初ライヴだったのだが、これが素晴らしかった。彼女の曲を手掛けている小林武史自ら弾く鍵盤に導かれ、意識の奥深くにまで入ってくる歌声。悲しみとか快楽とか涙とか郷愁とかのトピックとなるものを歌うシンガーはたくさんいるが、彼女は空気とか温度とかトピックにはならないものを歌うことのできるシンガーなのだ。リリイ・シュシュのときの“飛べない翼”などを挟みながらも、白眉だったのはデビューシングル“VALON-1”。太く、大きく、それでいて気品のある歌を歌えるというのは本当にすごいと思う。あの小さな身体からは想像できないような大きな歌だった。(古川琢也)

POLYSICS

MCU&浜崎貴司

Salyu

1 サニーマスター
2 BUGGIE TECHINICA
3 URGE ON!!
4 ピーチパイ・オン・ザ・ビーチ
5 TEI! TEI! TEI!
6 LOOKIN’ LOOKIN’ GAA
7 I MY ME MINE
8 HEAD O’CLOCK
9 NEW WAVE JACKET
10 ワチュワナドゥー
11 PLUS CHICKER
12 カジャカジャグー
13 BLACK OUT FALL OUT
1 幸せであるように
2 サンクチュアリ
3 オンナLIFE
4 6月の未完成
5 ダンス☆ナンバー
6 サーフライダー
7 wrap around
1 アラベスク
2 エロティック
3 飛べない翼
4 VALON-1
5 彗星
6 Dialogue