今もグングン、ランクアップ中。
これはどういうことなのか改めて『Fantôme』を聴きながら考えていたら先日、NHKの『SONGS』で井上陽水さんが指摘していて、本人も深く同意していた言葉に思い当たりました。
「特殊な環境に生まれ育っていて、アメリカにいても、日本にいても、どこにいてもアウトサイダー」
そんなアウトサイダーであるがゆえの「せつなさ」がこれまでの宇多田ヒカルの歌には本人の意識する/しないに拘わらず確かにあったと思います。
しかし『Fantôme』には自分の原点である母の想いと、今、自分自身が母として、そしてひとりの人間として立っている場所を重ね合わせながら、自分だけのホームである自分の道を行く宇多田ヒカルがいます。
《It's a lonely road/But I 'm not alone》と歌い、誰よりも自分の居場所をわかっている今の彼女はもうどこにいてもアウトサイダーではないとも言えます。
そんな魂レベルのグローバルさを彼女が手に入れたことと、『Fantôme』が日本はもちろん世界中の人の心にみるみる沁み込んでいく今の状況は深く関係しているように思えてならないのです。(古河)