だからこそ今回の久々のライブは、僕らにとって、ダイレクトに星野源の楽曲と歌とエンターテインメントに触れられることの喜びが体の底から溢れ続けるような感覚があった。
そして星野源自身にとっても2016年の後半、お客さんはいつもカメラの向こう側にいる存在だったのだろう。
彼はライブの間中、ダイレクトに自分の楽曲と歌とエンターテインメントがお客さんに届き、それがときには会場一体となってのダンス、ときには思い思いのバラバラのダンス、ときには耳と心をじっくり開いてのイマジネーションのダンスになってステージに返ってくることのあまりの楽しさに驚き続けているように見えた。
そして初めてワンマンライブで「あの曲」が披露されたときに会場に生まれた爆発力は想像を遥かに超えていた。
どこか肩の力が抜けた自然体で、巨大な「喜び」と「楽しさ」のエネルギーが対流する空間をコントロールする星野源、その姿はまたもや凄い1年を始めようとしているようにしか見えなかった。(古河)