今、必ず観るべき映画『ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから』について

今、音楽や映画に求められるのは答えのない問題だらけの時代を突き抜けるメッセージ。
音楽で言うと今週リリースされた藤井 風『HELP EVER HURT NEVER』とThe 1975『Notes On A Conditional Form』はまさにそんな作品だった。
誰よりも憂いているから前を向く、誰よりも絶望しているから愛に生きる、雑音に揺さぶられない「個」を保つことで不特定多数の人の裸の心にシンプルにアクセスするポップ・ミュージック。
過剰さと潔さを強い意志でコントロールして生み出された、そんな表現でないと沁みてこないのだ。

5月から配信公開されて話題になっているNetflix映画『ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから』もまさにそんな作品だ。
2004年に『素顔の私を見つめて…』で監督デビューしたアリス・ウーの15年ぶりの監督作。
前作と共通するテーマも多いが、LGBTも人種も宗教も三角関係も「問題」ではなく自分の人生の一部として自然に受け止めて、真剣に自分の道を行く登場人物たちの爽やかさがより際立っている。
「誰かのために努力するのが愛でないなら、何が愛なの?」という問いに、この物語を通してなら素直に向き合える。
心が渇いている、そう感じているならこの1本。(古河晋)
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