『ジュノ』で大ブレイクした脚本家のディアブロ・コディが執筆した新作の『Jennifer's Body』。
ハイスクールのナンパ野郎をかたっぱしから食いまくるチアリーダーの話と聞くと、なんかダメなAVみたいだけど、食うというのは文字通り“食う”ということ。どうやらそのチアリーダーは魔物にとり憑かれていて、性欲ムンムンのクラスメイトたちを口説いては、餌にしているらしい。
ただ、“できちゃった”女子高生の繊細なメンタリティを綴った『ジュノ』の脚本で、アカデミーの脚本賞を受賞したディアブロだけに、これがただのホラー映画になわけがない。そこには高校生誰もが感じる気だるさとストレスと孤独が描かれているという……ってトレイラー観るだけだと、やっぱりアホ・ホラーにしか観えないんだけどな。それでいいんだけど。
監督は『ガールファイト』(素敵)と『イーオン・フラックス』(ゴミ)のカリン・クサマ(『ジュノ』を監督したジェイソン・ライトマンも、再び絡んでいるけど、プロデューサーとして)。主演は、今をときめくセックス・ボムのミーガン・フォックス(これだけで観る価値あり)。タイトルの由来はホールの涙の名作『リヴ・スルー・ディス』の曲名。
どこか倒錯しているけど、完全にガール・パワーなこの映画。アメリカでは来月公開されるけど、日本公開は決まってないよう。早く見せてくれ。(内田亮)