アカデミー云々
2011.01.26 15:00
昨日、アカデミー賞の作品賞にノミネーションされた10本は下記の通り。
127時間
ブラック・スワン
ザ・ファイター
インセプション
キッズ・オールライト
英国王のスピーチ
ソーシャル・ネットワーク
トイ・ストーリー3
トゥルー・グリット
Winter's Bone
大体予想されていたとおり。
主演男優や主演女優、監督賞などもおおよそ、下馬評どおりで、特にサプライズはなかった(監督賞にクリストファー・ノーランが選ばれなかったのには、ちょっと気になるけど)。
個人的に嬉しいのは、トレント・レズナーとアティカス・ロスが作曲賞(『ソーシャル・ネットワーク』)に選ばれたこと、あと『トイ・ストーリー3』が脚色賞に選ばれたこと。
前者はロック・ファンとして当たり前。
後者はピクサーの度量の大きさ、そして嗅覚の鋭さを表しているから。『トイ・ストーリー3』はジョン・ラセター以下従来のピクサー陣による共同脚本だが、この映画が世界中のピクサー愛好者のみなならず、多くの映画マニアにも絶賛された大きな理由として、マイケル・アーントという作家の初参加が考えられる。
マイケル・アーントとは、初執筆となった『リトル・ミス・サンシャイン』の脚本がいきなりアカデミー賞に輝いた映画界の若き偉才。そんな才能を自分たちの代表シリーズに抜擢したのは、まさにピクサーの英断。基本、いつものメンツで作るのを好むスタジオが、このような形で革新するのは本当に素晴らしい。
ということで、今作っている2月19日発売のCUTでは、2月27日に開催される第83回アカデミー賞授賞式に向けて、予想特集、および12部門と最多部門にノミネートされた『英国王のスピーチ』および、これまた10部門にノミネートされた『トゥルー・グリット』の特集を組みますので、こちらを楽しみにしてください(ちなみに何度かアナウンスしているけど、現在発売中のCUT2月号では、監督賞にもノミネートされているデヴィッド・フィンチャーの2万字インタビューが掲載されているので、こちらもどうぞ)。(内田亮)