WU LYF

WU LYF

マンチェスターの謎の集団WU LYF、日本初登場。ギター、ドラム、キーボード、ベースがほぼ一直線に並び、その正体をついにさらした。

地元の神、ローゼズ初期を思わすキラキラしたギター、すきあらば叩きまくるドラム、そして彼らをもっとも特徴的にしている鍵盤。これらが哀しみとそこから沸き上がる激情を現シーンを見渡してもまったく希有なエモーション度数で吐き出しちらす。


しかし、というか、そうした舞台背景を召喚しているのはこのボーカルの声だ。若くしてしわがれまくったこの声が、これらの音をこうでなければならないと呼び覚ましている。

兄弟の死を歌った歌もあるように、すべては祈り、である。それは、すべての祈りがそうであるように、どうにもならないことへの懇願として、こんなにも地団駄を踏みならしながら歌われる。そこにWU LYFの崇高な美しさはある。(宮嵜広司)
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