完成した音をもらったのがずいぶん前で、アルバムが
いつ出るとかが発表になる前だったので、
そのまま寝かしておいたんだけど、気づいたら、
もうまもなく、になってました。
なので書きます。
The First Cut is The Sweetest/ザ・ビートモーターズ
XQIY-1104 3月2日リリース
ザ・ビートモーターズ、初めてのフルアルバム。
(前の2枚は7曲入りのミニアルバムだったのです)
全13曲。
「人間爆発装置」としての音楽。
とにかく、でかい音で、ごっついグルーヴで、どかーんと鳴らせば、
とりあえずその間だけでもフワッとトベる、
どこか違うところへ行ける、みたいな効果は間違いなくある、
豪快極まりないオールド・スタイルのロックンロール。
というのが、前2枚のザ・ビートモーターズだったけど、
このアルバムは、それだけでなく、プラス「叙情性」とか
「文学性」みたいなものが、入ってきている。
簡単にいうと、曲がとてもいい。メロディが大変にいい。
歌に、コードに、普遍性が宿っている、というと大げさですが、
そもそも、やりたいことが超シンプルな昔のロックンロールに
根ざしているバンドだけに、どっちかというと、曲とかメロディとかは、
「いいものを作る」んではなく、「パフォーマンスでもって
いいふうに聴かせる」人たちだと、僕は認識していた。
だけど、そんなことなかったようです。というアルバムです、これ。
歌詞も、超シンプルな言葉しか使われていないので、
最初はわからないかもしれないけど、よく聴けば聴くほど、
深いし、さえている、どの曲も。
特に、(前にも書いたけど)10曲目の「スマイルをおくれよ」。
この曲、ちょっとシャレになっていません。すごいかも。
初期真心ブラザーズみたい。
というふうに、いろんな方向でわかりやすくなっているので、
このアルバム、まだ見ぬ人たちにも、届くんじゃないかなあと思う。
というか、届いてほしい。下北沢CLUB Que満員、という現状に、
見合うレベルでは
全っ然ない、もっとでかく、遠くまで、届くべき才能のバンドなので。