ロックバンドというフォーマットから逸脱しまくったアルバムだった。とにかく彼らのいい意味での変態性が炸裂していたわけだが、その変態っぷりが、2016年に聴いてもこんなに最高に刺激的とは!2002年当時のミクスチャーブームや洋楽ヘヴィロックの影響を受けつつも、それを飲み込んで独自の解釈と方法で全部「DIR EN GREY」にしてしまう、
そのセンスが本当に卓越しているのだと改めて実感した。そして、ラウドなサウンドにのせて「痛み」と向き合った重い言葉を歌いながらも、ライブの最後には「生きること」を肯定する圧倒的な力強さを示してみせる姿勢は、
今もずっと変わらない。ホール公演ということもあってか、ライブ序盤からステージの隅まで動きまわってオーディエンスを煽りまくっていたメンバー。
ラストには清々しいほどの笑顔を見せていた。
自分たちの歩みをひとつひとつ振り返るようなこのツアーシリーズは、ただのファンサービスや企画ものではなく、今の彼らにも確実に影響を与えているはず。なんだかもうすでに2017年が楽しみになってきた。(後藤)