各アルバムをフィーチャーしたツアーを連続でおこなっているDIR EN GREY。
3本目はまさしく3rdアルバムの『鬼葬』!
この作品は、常に異端であり続けるDIR EN GREYの中でも特に実験的でマニアックでカオティックでアングラで……曲にしろ歌詩にしろライブ演出にしろ、
ロックバンドというフォーマットから逸脱しまくったアルバムだった。
とにかく彼らのいい意味での変態性が炸裂していたわけだが、その変態っぷりが、2016年に聴いてもこんなに最高に刺激的とは!
2002年当時のミクスチャーブームや洋楽ヘヴィロックの影響を受けつつも、それを飲み込んで独自の解釈と方法で全部「DIR EN GREY」にしてしまう、
そのセンスが本当に卓越しているのだと改めて実感した。
そして、ラウドなサウンドにのせて「痛み」と向き合った重い言葉を歌いながらも、ライブの最後には「生きること」を肯定する圧倒的な力強さを示してみせる姿勢は、
今もずっと変わらない。
ホール公演ということもあってか、ライブ序盤からステージの隅まで動きまわってオーディエンスを煽りまくっていたメンバー。
ラストには清々しいほどの笑顔を見せていた。
自分たちの歩みをひとつひとつ振り返るようなこのツアーシリーズは、ただのファンサービスや企画ものではなく、今の彼らにも確実に影響を与えているはず。
なんだかもうすでに2017年が楽しみになってきた。(後藤)
DIR EN GREY『鬼葬』ツアー幕開け! 刺激に満ちた初日を観た
2016.11.10 23:13