その名の通りバンドアンサンブルの豊かさを存分に提示した作品でした。
その『ENSEMBLE』の制作を経てミセスが大きく飛躍したことは、アルバムを聴けばすぐに理解できると思うし、誰よりメンバーひとりひとりにとって、この作品は大きな自信につながったはずです。
そんなミセスの次なる作品は、映画『青夏 きみに恋した30日』の主題歌と挿入歌を収録したシングル『青と夏』。
このミセスの新しい夏曲は、キャッチーなギターロックサウンドが印象的な「原点回帰」の楽曲です。
ギターリフを主体としたロックサウンドは、初期ミセスの得意とするところであり、それを、音楽的に大きく成長した現在進行形のアンサンブルで作り上げるとこうなる、という、バンドのストロングポイント全開の曲となりました。
新作に掲げたもうひとつのテーマは「自分事」。
映画の主題歌でありながら、“青と夏”は、映画を観た人が「自分の夏」に胸を躍らせられるように、という思いも込めて作られているそう。
カップリング曲にも「自分事」のテーマは貫かれていて、“ア・プリオリ”などは、まさに大森元貴(Vo・G)自身の言葉がストレートに表現されていて、こちらも初期ミセス的な、少し捻くれたポップセンスを感じさせる曲。
そんな最新作について、メンバー5人に前作『ENSEMBLE』で得た経験を交えながら、たっぷりと語ってもらいました。
今のMrs. GREEN APPLEが、バンドとして非常に良い状態にあることがうかがえるインタビューになったと思います。
現在発売中の『ROCKIN’ON JAPAN』9月号に掲載されているので、ぜひ手にとってみてください。(杉浦美恵)