かつてないほどにポップでキャッチーな『answer』の楽曲を中心に据えたセットリストは、早々に観客の心を鷲掴みにし、ひとたび3人の熱を帯びた演奏が始まると、自然とたくさんの歓声が上がっていた。耳馴染みのいいメロディラインと、その分さらに際立って聴こえるソリッドなバンドアンサンブルの両面を楽しめるのが、今回のツアーならではの凄みだと思った。自然体なまま、純粋に音楽の力でフロアを沸かせる堂々たるパフォーマンスはとても頼もしかった。
アンコールで自身最大規模となる渋谷公会堂でのワンマン公演が発表されたが、昨日のライブを観れば、むしろ遅かったくらいなのではないかと思うほど。「これからも着いてきてください」と珍しく逞しい言葉を放ったナカシマのMCからも、その自信が窺えた。ホールに立つおいしくるの勇姿をぜひその目で見届けてほしい。
そして次号『ROCKIN’ON JAPAN』9月号では、昨夜初披露された新曲“シンメトリー”についてとZepp Shinjuku終演後の3人の率直な気持ちを取材するのでお楽しみに!(有本早季)
『ROCKIN'ON JAPAN』9月号のご予約はこちら