4人組クリエイティブ・ミクスチャーユニットNIKO NIKO TAN TANは、楽曲制作とパフォーマンスを担当する2人と映像やアートワーク、作詞を担う2人で構成される。彼らの音楽を聴くと、既存のルールや型に縛られない「自由さ」と、そこに宿る「遊びの真剣さ」を感じる。それぞれの専門性が交錯することで生まれる作品は、激しいビートでフロアを揺らす瞬間もあれば、一瞬の静寂の中で感情が研ぎ澄まされるような感覚も作り出す。この日リキッドルームで観たライブは荒々しくも繊細で、カオスとコスモスが同居する様な不思議な魅力に満ちていた。
ライブを”観た”というよりは、光と映像が合わさった音楽を”体験した”もしくは”没入した”という感覚に近い。週末のライブということもあり、観客はそれぞれの日常を一旦忘れ、現実と非現実の狭間で漂うような体験を楽しんでいるように見えた。(古閑英揮)
NIKO NIKO TAN TANが構築する「現実と非現実の狭間」
2024.12.02 12:00