発売中のJAPAN5月号でインタヴューしたバンド、UNISON SQUARE GARDEN。
彼らはJAPANに初登場した去年のインタヴューで、「J-POPのシーンに殴り込みに行きたい」と言った。
その後、他メディアのインタヴューでも、何度もその発言を引っ張り出されて質問されたそうだ。
「でも、その気持ちは今も全然変わっていなんですよ」と、今回彼らは言っていた。
先週の水曜日に発売された2ndアルバム『JET CO.』を聴くと、その意志の硬さがよくわかる。
ハイトーンな声で切り込んでくるヴォーカルと、ギター、ベース、ドラムのアンサンブル。
その4つだけの武器をストイックに握りしめて、ガンガンに殴りあいながら、バンドの筋肉がひとまわり大きくなった。
「シーンに殴りこむ」というか、もう実際に殴る動作に入ってて、巨大な腕がこっちにスイングされてくるのが見える。広がったポップさと同時に、その迫力がすごい。
そもそも、彼らはライヴで「楽しさ」「激しさ」「カッコよさ」が渾然となった、ほんとに若手唯一と言っていいくらいの素晴らしいグルーヴを放出するバンドなんだけど、それが音源にも相当、乗り移ってきた。もし、まだ未体験の人はぜひ聴いて、観てほしい。知らないままなのはもったいなさすぎるから。
あと、取材の時に撮影してて気づいたこと。ベースの田淵智也は、撮影の時だけ、なんか霊的なキャラが憑依した感じになる。仕草とか目つきとかが、よく見ると必ず、ふつうじゃない感じになってる。決して「カッコつけてる」わけじゃなくて、別のものに「なってる」。自分としては初取材だったから本人には突っ込めなかったんだけど、曲や歌詞の世界観と、きっと微妙に繋がってる要素なんだろうなあ、と思っている。今度あったらずばり訊いてみよう。(松村)