ボウイとのコラボは人生最高の体験だった、By英コメディアン=リッキー・ジャーヴェイス

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★デヴィッド・ボウイと英コメディアン=リッキー・ジャーヴェイスの意外!かつ親しい交友関係はファンならご存知だと思いますが、
ジャーヴェイスが最近の英紙で「ボウイとの人生最高の体験=コラボや思い出」について語ったコメントが掲載されていたので、ご紹介。

(1)そもそもの成り行きは、
ジャーヴェイスの英人気TVコメディ・ドラマ・シリーズ『The Office』(2001年~2002年に英BBCで放映)を観て大ファンになったボウイが、
自らジャーヴェイスに「君のドラマを観て大笑いさせてもらったよ。僕にできることは何かない?」というメールを送ったのがきっかけ。
この後はお互いが頻繁にメールのやりとりをするようになり、
ジャーヴェイスがNYを訪れた際はボウイがもてなす形で一緒に食事や飲みに出かけ、
ボウイが英国に帰国した際はジャーヴェイスがもてなす形で一緒に食事や飲みに出かけ、
という風に、徐々にお互いとの友好関係が深まっていく。

(2)そしてこの数年後、
ジャーヴェイスが脚本家スティーヴン・マーチャントとのコンビで制作したコメディ・ドラマ『Extras / エキストラ:スターに近づけ!』(2005年)にボウイが遂にカメオ出演!!!することに。

その際の動画はこちら→http://www.dailymotion.com/video/xnleeu_extras-david-bowie_shortfilms

жこのスケッチのあらすじを書くと、
レストランでボウイを発見し、有名人と親しくなろうと話しかけてきた主人公(リッキー・ジャーヴェイス)のために「お前はショービズ界に魂を売った悲しき小太り男で、自殺願望を抱いている」、
という歌詞の”Chubby Little Fat Man(ぶよぶよの小太り男)”という歌を即興で書いてピアノの前で披露→最後には店内全員で大シンガロング(笑)という内容。

このスケッチでコラボすることになった経緯をジャーヴェイスはこんな風に語っている。

「最初にこの歌詞を書き上げてボウイに送り、この歌詞に合う曲を書いてもらおうと思って持ちかけてみたんだ。
彼に電話をして『お送りした歌詞に合うような曲をあなたに書いて欲しいのですが。
ちょっとレトロな感じで、”Life on Mars"みたいな曲調のやつをぜひ』とお願いしたら、

ボウイは『あぁ、もちろん喜んで! ”Life on Mars”級の曲を、君のためにささっ!と手早く書けって言うんだね? わかったよ』って快諾してくれたんだ。
彼はそんな風にすごくキレるユーモアのセンスを持っていて、そのくせ気取らない庶民的な温かさを持つ天才だった。
あのコラボは間違いなく僕の人生において最高の経験だったね」。


(3)ちなみに、8月19日から英国で公開されるジャーヴェイスの新コメディ映画『David Brent : Life on the Road』に使われるサントラ曲=”Slough”(主人公が住む英南部郊外の小さくて冴えない町の名前を付けた曲名)も、

「ボウイが亡くなる2週間前、
『どうですか? 感想をいただきたいのですが』とメッセージを添えて送った(この時期のジャーヴェイスはボウイが癌だとは知らなかった)ところ、

ボウイは『すごく気に入った! デヴィッド・ブレント(映画の主人公)が冴えない英郊外都市の日常を綴った歌のフル・アルバムを僕もぜひ聴きたいよ!』、
というメールが即返ってきたんだ。
だからあの2週間後にボウイの急死を知った時は本当にショックで、、、大きな悲しみに襲われた。
だってほんの2週間前まで毎日ユーモアたっぷりのメールを僕はボウイから受け取っていたんだから。
あの頃のボウイは自分の死期が迫っていることを重々知っていたはずなのに、
決して自己憐憫に浸ったり、そんな自分を衆目に晒したりしなかった。
なんて威厳のある人だったんだろう、と今でも頭が下がる思いだよ」。
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