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    俳優カール・バラー&近況

    俳優カール・バラー&近況

    ★今週末は、このDVDも観た=英映画『Telstar』。

    60sUK音楽シーンの立役者&プロデューサー=Joe Meekの一生を描いた伝記映画。

    Joe Meekといえば、The Tornadosの62年のヒット曲”Telstar(UKアクトとして史上初の全米1位を取った曲としても有名)”をはじめ、
    60s以降、数々のアクトによるヒット作を創り、
    Ivor Novello Awardなども受賞した天才/鬼才プロデューサー。
    当時は「UK版フィル・スペクター」とも呼ばれていた人物。

    「イングリッシュ・エキセントリシティ」を絵に描いたような人で、
    同性愛が違法だった60s初期のUKにおいて、業界中の誰もが知っていたほど有名なゲイ。
    おまけに人づき合いが超ヘタ+ビジネス・センスもゼロ。
    キャリアが落ち目になり金回りが悪くなるにつれ、周りからだんだん取り巻きも去っていき、徐々に重度のパラノイア&鬱病に。
    67年に当時下宿していたフラットの女主人をショット・ガンで撃ち殺し、
    自身もショット・ガンで自殺。37歳の若さだった。

    なんていう、あなたはプロデューサー版のヴァン・ゴッホですか!?
    と言いたくなるほど「病める魂」の典型みたいな人。


    最初はカールの演技力とはいかほどのものなのか?

    が目的で観始めたんだけど(カールの初映画仕事)、
    観ているうちに各俳優達の名演技やパワフルなストーリー・ライン(実話ですが)にぐいぐい引き込まれ、
    あっと言う間に見終えてしまった。

    当時のスウィンギング60sのUKシーンややユース・カルチャー全般に興味のある人なら、もの凄く見ごたえのある作品だと思う。

    え?カールの演技力?
    うーん、、、セリフもほんの二言三言のチョイ役だし、オンステージ・シーンはミュージシャンとしては「地」でいけるだろうし、、、。
    正直これだけではとても判断はできないなぁ。
    あのアメリカン・アクセント(米国人シンガー、ジーン・ヴィンセント役で出演)だけは、うーんこれはちょっと、、、でしたが。
    でもあの「何を喋っているのかわからない」早口&口モゴモゴ・カールじゃなかったし、今後経験を積めばイケるようになるのでは?


    ★因みに、最近のカールはDJ業も活発で、例のキャムデン・プラウド・ギャラリーでのレギュラー出演だけではなく、ロンドン中のあちこちのクラブでも引っ張りダコ、大活躍している模様。


    ★更に先週は、JD(ジャック・ダニエルズ)主催のイヴェントで、
    あのブレット・アンダーソンとの共演!!!も。

    筆者は残念ながら怪我をしていて行けなかったけど。

    これを観ながら自分を慰めてます。

    http://www.youtube.com/watch?v=Hx4s4PTovM8
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