10-FEET、12年ぶりのO-WESTを観て思ったこと

10-FEET、12年ぶりのO-WESTを観て思ったこと
3人にとって実に12年ぶり、というO-WESTでのライブ。

10-FEETの曲をひと言で強引に表現してしまうならば、それは求心力であると僕は思う。
曲の中にちゃんと真ん中があって、その真ん中を伝えるために3人はちゃんと演奏し、TAKUMAは歌う。
聴き手の心もその真ん中に向かってすべてがぎゅっと集まっていく。
そして、その求心のパワーが、3人のライブに凄まじい力と熱い一体感を与えていく。

TAKUMAが書くメロディの素晴らしさはそういうところにあると思う。
無駄なものはなく、大切な何かを伝えるための大切な節しかない。
シンプルでゴツゴツしていて、でもメロディはそれでいいんだな、毎日そうやって過ごしていけばいいのだな、という気分にさせてくれる。
そういうライブも音楽も、10-FEET以外にはない。

そんな求心力を持った10-FEETの究極が、"アンテナラスト"だ。
この曲には切なさも生きるしんどさもかすかで、だが絶対に消えない喜びも、やるせなさも申し訳なさも、それを受け止めて進む意志も、つまり10-FEETのすべてがある。
そして、やはり聴き手にとってリアルな感情のすべてがある。

今日もこの曲が鳴った瞬間の会場の集中力は素晴らしかった。
ステージに向かって、あらゆるエモーションが一直線に集まっていくような、そんな思いの放物線がくっきり見えるような感じがした。
いつか泣いてしまうかもしれない。

最高のライブでした。
心地よく汗をかいている。
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