素晴らしいライヴだった。
とても強く、しなやかなエンターテイメントだった。
息ひとつ乱れることのないヴォーカルも、パーフェクトなダンスもすべてバキバキに鍛え磨き抜かれたものだが、そして、そこには並々ならぬストイシズムが刻まれているはずなのだが、そんなヘヴィさやシリアスさを全面にアピールすることなく、あくまで開かれたエンターテイメントを提供し続ける姿勢が素晴らしいと思った。
ショウの間、視線は三浦大知の動きや表情に釘付けになる感覚はもちろんあるが、それもよくよく感じてみると、曲ごとに心が解放され、体が気持ちよく動き出すことの楽しさといったポジティブなエネルギーがステージに集められている、という印象で、ただカリスマチックに求心力をアピールしているわけではないことがわかる。
北風と太陽の寓話ではないが、三浦大知はとても優しく笑顔のアプローチですべてのオーディエンスを導き、エンターテインしていく。
その考え方に強くしなやかな信念を感じたのだ。
セットの構築や照明、ダンサーとバンドのパフォーマンスをすべて含んだステージ演出も見事で、世界の第一線に地続きのコンテンポラリーな洗練もまた印象的だった。
文句なしに最高の時間を過ごさせてもらった。
三浦大知の武道館公演を観て
2018.02.14 21:27