カニエ・ウェストのぶっとびMV“FADE”、とうとう解禁。ビヨンセの“HOLD UP”も。今すぐ観るべきMV2本
2016.09.07 12:55
カニエ・ウェストが今年のVMAでMTVから「4分間自由に使って良いと言われた」と発表した時は一体何をやらかすのかとドキドキだったが、結果的には“FADE”の新MVを解禁。これが、目が釘付けの映像で、「えっ、今の何?」とみんながぽかーんとなるような終わり方。一度見たら忘れられない。とりあえずこちら。
さらに、まだ観てない人は今すぐ観るべきMV、ビヨンセの“HOLD UP”。
同じくVMAでのパフォーマンスは今年を代表するアーティストとして圧巻の内容だったし、このMVはアルバムの中でも様々な意味で最重要。そして、両MVとも女性強し!だ。
カニエのMVは公開とともに話題騒然となったのだけど、出演しているのは、カニエのレーベルと契約しているアーティストTeyana Taylor。その体の美しさに圧倒される。最後に出て来るのは、夫でNBA選手のIman Shumpert。MVが公開された後一斉に、各メディアが監督、振り付け師などに連絡をして、MVのメイキングについて聞いていた。とりわけ、終わり方が聞きたくなるような内容なのだ。NYタイムス紙が監督にインタビューしている。
http://www.nytimes.com/2016/09/01/arts/music/eli-russell-linnetz-kanye-west-fade.html?_r=0
監督は24歳のEli Russell Linnetzで、劇作家のDavid Mametのアシスタントでもあったそう。カニエの“Famous”MVでもコラボしたという。今回のMVについてはカニエからメールが来たのだそう。
http://www.elirusselllinnetz.com/
「MV “Fade”の監督をして欲しい」と。そこにはTeyanaとImanが出演すること、さらに「何千年ものカルチャーをひとつのフレームか瞬間に注ぎ込んで欲しい」と書かれていたそう。
MVのインスピレーションとして、もちろん映画『フラッシュダンス』の影響は避けられなかったそうだが、始まりは、OHIO PLAYERSのアルバム・ジャケ写だったそう。
http://albumcovergallery.blogspot.com/2011/10/ohio-players-complete-album-gallery.html
さらに、70年代、80年代のポルノ、ジョン・カーペンター映画、さらに『ザ・フライ』(デヴィッド・クローネンバーグ監督)などからも影響を受けたという。撮影は、『ジャッキー・ブラウン』を手がけたGuillermo Navarro。アート・ディレクションは、ダフト・パンクから『ハリー・ポッター』まで手がけた人だという。
またカニエのMV “Bound 2”同様、カニエが実際のカップルを起用したのもポイントらしい。とりわけ、Teyanaは数ヶ月前に子供を生んだばかりで、女性のパワーを象徴できるということが大事だったという。ここでNBA選手の夫は、小道具的にしか出演していないとも語っている。
最後のびっくりシーンについては、“Famous”で仕事した特殊効果のアーティストと引き続き仕事したかったということに加え、羊などはTayanaの女性としての充実ぶりを象徴しているらしい。さらに、実はこれには、続きがあるそうだが、すぐに分かるとのことなのでお楽しみに。
カニエがEliに出会ったのは、なんとEliが17歳の時だったそう。カニエはジェイ・Zと『Watch the Throne』をやっている時で、EliはDavid Mametのインターンをしていたそう。カニエはプロダクション・チームを作っている時で、誰かがカニエにメールして彼を紹介し、意気投合して今にいたるのだという。17歳に目を付けるカニエも凄い。