「25年後にまた会おう」という言葉で終った『ツイン・ピークス』が、約束通り（厳密には26年）、今週末5月21日にアメリカでとうとう放送される！！！
当然、アメリカではすごい盛り上がりだが、いかんせんデヴィッド・リンチ。その内容はほとんど明かされていない。ミステリーのままだ。
しかし、新シリーズに出演する200人以上の俳優のひとりであるスカイ・フェレイラが、Vanity Fair誌のインタビューに答え、彼女の役柄について、少しだけ（笑）語っている。
http://www.vanityfair.com/hollywood/2017/05/twin-peaks-season-3-sky-ferreira
彼女が明かしたのは、まずリンチとオーディションしたということ。その後にリンチが彼女のため新キャラを書いてくれたのだそうだ。
ただその役は、彼女がミュージシャンであることとは関係ないらしい。「つまり、Julee Cruiseの役を自分として演じているわけではないの」。Julee Cruiseは、ご存知のようにオリジナル『ツイン・ピークス』のテーマ曲を歌っていて、番組の中でも地元のバーで歌を歌うシンガーとして出演している。
「でもそれで良かったと思う。自分とはまったく違う役を演じられるから」
撮影の間中、自分が10代の頃に見ていたリンチの世界にオリジナルのキャストと一緒にいることが、「あまりにシュールリアルだった」そう。「撮影している時は常に、自分はあの世界にいるのよ！と思っていたわ。だけど、実際は、『ツイン・ピークス』を見ている時から、頭の中ではその世界に生きていたも同じだったんだけどね。今回は、それが”想像”じゃないということ」
「私はリンチの作品は、どれも20回は見ている。今回の新シリーズも絶対２回ずつ見ると思う。私は自分が出ているものは絶対見ないんだけど、これだけは例外だから」
役が決まった後、スカイはインスタグラムに写真をアップしていた。「これは４年前に撮った写真なの。人生ってクレイジーで最高で奇妙よね」。
ちなみに、スカイは、リンチの主催したフェスで、Julee Cruiseの歌った“Falling”を歌っている。その映像はピッチフォークでいくつか紹介されている。
http://pitchfork.com/news/68865-watch-sky-ferreira-angelo-badalamenti-julee-cruise-perform-twin-peaks-music-at-david-lynch-festival/
スカイは、当然リンチの大ファンで、「『マルホランド・ドライブ』を観た時に、自分と同じことを感じている人がいたと分かったの。すごくほっとしたわ」
「みんなリンチの作品をダークだと言うけど、ダークだとはまったく思わない。だって、人生ってバイオレントだし、奇妙だし、ダークだし、上手く説明できないものでしょ。それが彼の作品で描かれていると思うから。それに、私にとっては彼の作品は奇妙な意味で希望があると思う」
スカイのデビュー作のタイトル『Night TIme, My Time』は、ローラ・パーマーの台詞から取ったものだ。ある時、ローラ・パーマーの夢を見て、その時にタイトルを思いついたのだそう。
現在作っている最新作『Masochism』も、リンチに影響されたという。「彼が自分の作っているものを信じているところに影響されたの」
スカイは、昨日アメリカのトーク番組ではジーザス・アンド・メリー・チェーンと共演している。映像はこちら。
また『ツイン・ピークス』の最新予告編はこちら。
日本では７月22日からWOWOWで放送する。
http://www.wowow.co.jp/drama/twinpeaks/
カンヌ映画祭が17日から開始したが、そこでアメリカの放送の前に、2話が先に上映されることになっている。
