チャイルディッシュ・ガンビーノ、次のアルバムがラストと今年唯一のライブで語る。フェニックス、マーク・ロンソンVSケビン・パーカーなどNYフェス2日目。

チャイルディッシュ・ガンビーノ、次のアルバムがラストと今年唯一のライブで語る。フェニックス、マーク・ロンソンVSケビン・パーカーなどNYフェス2日目。 - All pic by Akemi NakamuraAll pic by Akemi Nakamura
NYで6月2−4日に行われたガバナーズ・ボール・フェス。中日の2日目は、フェニックスがヘッドライナーで、その裏でチャイルディッシュ・ガンビーノがセカンドステージのヘッドライナーだった。
その他、「マーク・ロンソンVSケヴィン・パーカー」と名付けられたDjも出演。ウータン・クランに、リンキン・パークの最新作でもコラボしているStormzy、またフェスの中で、最も観客が盛り上がっていたと言えるRae Sremmurdなど、初日がメインストリームのアーティストが多く出演していたのに対し、2日目は、よりヒップホップ、R&Bよりのアーティストがメインとなるラインナップだった。
チャイルディッシュ・ガンビーノ、次のアルバムがラストと今年唯一のライブで語る。フェニックス、マーク・ロンソンVSケビン・パーカーなどNYフェス2日目。


1)チャイルディッシュ・ガンビーノ:実は本来ならフェニックスを観るべきだったのだが、その同じ時間で行われていたチャイルディッシュ・ガンビーノを観てしまった。なぜなら、これが今年アメリカでの唯一のライブだったからだ。

「これは、俺の今年(アメリカで)の唯一のライブだ。そのたった1回をNYのこのフェスでやりたかったんだ」とチャイルディッシュ・ガンビーノ自身もステージで語った。

アメリカにおいては、彼が脚本を書き、主演し、監督したTV番組『アトランタ』が大ヒットした。第2シーズンの放送が決定しているし、ディズニーの『ライオン・キング』の実写版に出演も決まっている。
『スター・ウォーズ』のスピンオフでハン・ソロを描いた作品にも出演するし、これから公開の『スパイダーマン:ホームカミング』にも出演。ドナルド・グローバーとして活躍が成功しているし多忙すぎるのだ。だからツアーができないのは、理解できるのだが、驚いたのは、この日なんと「次は、チャイルディッシュ・ガンビーノのラストアルバムが出来た時会おうぜ!」というショッキングな言葉でライブを終えたこと。ファンは、もちろん大騒ぎとなりライブは終了した。

後になって、この言葉は本当だったこと、そして、その理由は「必要ないと思えたから」と語っている。
http://www.huffingtonpost.com/entry/donald-glover-retiring-childish-gambino_us_5936da0ce4b0099e7fafaaf3

彼にとって、チャイルディッシュ・ガンビーノは、「パンク」な表現だったそうだが、今の彼にとってテレビ番組の『アトランタ』で「パンク」な表現ができるようになったからということだ。

この日のライブは、1回しかやらないから、または1回しかやらないのに、完全燃焼かというライブを観せてくれた。コーラス6人、ドラムに、パーカッション、キーボード、ギター、ベース、計12人体制で披露された1時間45分の全身全霊のライブ。
帰って来て、最新作の『Awaken, My Love』をアルバムを改めて聴き返してみると、このアルバムは、正に生バンドで演奏された時に最高の音として響く作品であることを実感した。それくらいライブが最高だった。クエストラブがアルバムを聴いて感動のあまりディアンジェロを朝4時に叩き起こした意味がここではっきりと分かった気がした。なので、これが1回のみと思うと残念で仕方ない。しかしその1回を最高の形で観せてくれたと思う。

チャイルディッシュ・ガンビーノ、次のアルバムがラストと今年唯一のライブで語る。フェニックス、マーク・ロンソンVSケビン・パーカーなどNYフェス2日目。

“Me and Your Mama”でスタート。全身真っ白の衣装で、時に水色、時に紫のライトを浴びて歌う姿は、正にプリンスが蘇ったかと思いたくなるようなセクシーさ。
“Boogieman”や、“Have Some Love”では、ギター・サウンドが気持ち良いファンカデリックを継承するようなスタイルを披露。かと思えば、さすが役者にして、コメディの脚本家でもあるので、ヒット曲の“Redbone”までに行く前に寸劇?を披露。パーティに超イケてる女の子がいて、その子をどんな曲をかければ落とせるのか?という内容なのだ。自分の気持ちが丸出しでも引かれるしと、悩みながら選曲しているのがかわいいし笑える。

リアーナの“Sex With Me”を歌い、腰をくねらせながら、「ここまでくれば、もうほとんどセックスしているも同じ」と言って観客を笑わせ、そして、女の子を落とす完璧な曲がこれなんだ!とヒット曲の”Redbone”を続けて演奏した。正にプリンスを彷彿とさせるファルセットを披露し、会場全体をめろめろにしてライブを締めくくった。

会場の空気を自由自在に操るカリスマ性もオーラもありまくりで、これだけ才能があったら、ここからどんな舞台に出ても大成功するのは確実。大満足の内容だった。その前の日に観た、このフェスの個人的ベストアクトのチャンス・ザ・ラッパーとのコラボの噂もあったけど、やってくれたら最高。しかしこの調子だと忙しすぎて無理かもしれない……。

長くなりすぎたので以後短めに。

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