1) SNAIL MAIL : デビュー作の『Lush』を出したばかりのシンガーソングライターSnail Mail。先週の木曜日にライブがあったので行って来たけど、ものすごく良かった。2016年にEPを発表したと同時に話題となったリンジー・ジョーダンだが、まだ高校を出たばかりの19歳。しかしまずギターが上手い。バンドの音もタイト。とりあえず、リリックビデオを見てみて。
それからNPRで行われたTiny Deskシリーズのライブ映像もある。
この日のバンド・サウンドもやはり良かった。最初に鳴った瞬間から最後まで良かった。90年代のオルタナ・サウンドを彷彿とさせるところが私の胸を鷲掴みにした大きな理由ではあったかもしれない。アルバムを聴けば分かると思うけど、彼女はそこからもうすでに自分のサウンドを確立してしまっている。ダラダラしながらもヒリヒリするそのサウンドに、ティーネージャーの孤独や悲しみやか弱さを鋭い洞察力で捉えた歌詞で表現。本当に才能の塊だと思う。ここ数ヶ月で観た1000人規模のロックのライブでダントツで心に突き刺さったライブだった。
2) SOCCER MOMMY : それから、リンジーが簡単に女子バンドで括るな、とインタビューで言っていたのもカッコいいと思ったけど、同じくここ数ヶ月で観た中では、Soccer Mommyも良かった。バンドのサウンドは断然Snail Mailの方が良かったけど、胸キュン度合いでは似ている。
例えば”Your Dog”
それから"Cool"
Soccer Mommyのソフィー・アリソンは今20歳。ふたりとも面白いのは、年代のせいか、アヴリル・ラヴィーンが好きだと言っているところ。ソフィーは、アヴリルの中にエリオット・スミスを感じると言っていたが、つまり、それが彼女にどのように音が聴こえていて、彼女の音を作っているのか象徴しているようにも思える。
3) COURTNEY BARNETT：３人目は、このふたりが登場する足がけとなったと思えるCourtney Barnettだ。セカンド・アルバム『Tell Me How You Really Feel』を発売したばかりの彼女もNYでライブをやった。ファーストと同様にキャッチーなリフの連続に、鋭い洞察力。２、３の単語で人を言い当ててしまう詩人。 人々が見逃してしまうような日常を指摘するので感動してしまう。
"Nameless Faceless"
セカンド・アルバムは、ファースト・アルバムより明らさまではないところにこそ彼女の才能を感じる。ライブを観たことがある人は分かると思うけど、ライブではさらにこれ見よがしではないのに取り憑かれてしまう。カート・コバーンを思い出さずにいられない彼女のギターに聴き惚れてしまうのだ。
"Need A Little Time"
リンジーも嫌がっているので括るべきでもないかもしれないが、ここ数ヶ月で良かったロック・バンドのライブが女子ばかりというのには何か理由があるようにも思う。
