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    アリアナ・グランデ、「侮辱された」とグラミー賞欠席。テイラーも来ない。ウィーザーは喜んで出席。週末のグラミー賞に来る人、パフォーマンスする人。

    アリアナ・グランデ、「侮辱された」とグラミー賞欠席。テイラーも来ない。ウィーザーは喜んで出席。週末のグラミー賞に来る人、パフォーマンスする人。

    わずか4日後の2月10日に迫ったグラミー賞だが、ここに来て、パフォーマンスの目玉の1人だったアリアナ・グランデが、グラミー賞のTVプロデューサーに「侮辱された」との理由でパフォーマンスをしないのみならず、グラミー賞を欠席するとことになった。Variety誌が報じている。
    https://variety.com/2019/music/news/ariana-grande-not-attending-grammys-after-disagreements-with-producers-1203129734/

    アリアナがパフォーマンスするのは早くからグラミー賞の目玉として発表されていたが、どうやらパフォーマンスする曲を巡って番組のプロデューサーと衝突したということ。彼女は、”7 rIngs" をパフォーマンスしたかったそうだが、プロデューサーが却下。その後メロディでならパフォーマンスして良いということになったものの、条件としては何を演奏するかは彼女に決める権利はなく、プロデューサーが決めるということに。そこで彼女サイドは「侮辱された気がする」と、パフォーマンスしないのみならず、グラミー賞に出席しないと決定した。

    プロデューサーが演奏する曲を決めるというのはありそうな話だが、まず、 "7 rIngs"は新曲だし、シングルチャートの1位だし、ファンはそれをさっそくライブで聴けて嬉しいはずだ。なので却下する理由が分からない。

    勝手な予想だが、グラミー賞は、ノミネートされた曲を聴きたかったのかも? アリアナのほうはこれからアルバムが出るわけだし、正に”thank you, next " のスピリットで、過去の曲ではなく、前向きなパフォーマンスをしたかったのではないかと思う。

    去年だったら、例えばチャイルディッシュ・ガンビーノも、アルバムからの大ヒット曲” Redbone"をやらずに”Terrified"をパフォーマンスしている。なので、彼女が「侮辱された」と感じても無理ないのでは?というか、「侮辱された」と思わせてしまうような対応をするのが間違っていると思う。

    思えば、去年のグラミー賞は、女性を正に「侮辱した」内容だった。アルバム賞にノミネートされていた唯一の女性アーティストであるロードだけパフォーマンスをオファーされずに、ロード側がパフォーマンスしたいと言ったら、トム・ペティの追悼でだったら出てよい、と言われ断るということがあった。

    しかも頭にきたのが、それに対するプロデューサーとレコーディング・アカデミー会長のコメントが、「全員にパフォーマンスをしてもらう時間はないから」だったこと。その上、会長が「女性はもっとがんばれ」と言ったので反発がさらに強まった。そのコメント自体が失礼なばかりか、同じアルバム賞にノミネートされていたJAY-Zはパフォーマンスを断っているので、枠はひとつ空いたはずだ。つまり、ロードにパフォーマンスしてもらいたくなかったということになる。

    そういう去年の例があるので、アリアナが「侮辱された」と感じる様なことを言ってしまう人達だというのはすぐに分かる。今年はそれを受けて、司会を女性のアリシア・キーズにしたり、女性のノミネートも急激に増えたので期待したが、早速そう簡単に変わらない体質を垣間見た気がしてがっかりしている。

    そもそもアリアナは、この時代数少ない王道ポップ・アルバムを作ったアーティストなのに、ノミネーションがたった2つというのが「最大の侮辱」だったとも多くのメディアが書いていた。

    2)テイラー・スウィフト:その他出席しないのは、テイラー・スウィフト。彼女は、これまでグラミー賞のお気に入りだと言えるアーティストだったのに、ヒップホップなどを取り入れた新境地の新作『レピュテーション』を作った途端、突然たった1つ、ポップ・ボーカル・アルバム部門のみのノミネート。これにはアメリカ中が驚愕だった。これも「侮辱」と言えると思う。

    彼女は、現在イギリスで『キャッツ』の撮影をやっているのと、日曜日にBAFTAが行われる。そこにボーイ・フレンドで、『女王陛下のお気に入り』に出演しているジョー・アルウィンと出席するのではとも言われている。
    NY映画祭は一緒に出席していた。
    https://www.elle.com/culture/a23521685/taylor-swift-joe-alwyn-jennifer-lawrence-movie-premiere/


    3)未定:ドレイクはこれまで異議を唱えてグラミー賞をボイコットしている。今年は来るか?今年は主要部門をとるか? 大注目。アルバム賞、レコード賞、楽曲賞の主要部門すべてを含む7部門でノミネート。

    4)ウィーザー: パフォーマンスはしないけど喜んで出席。
    リヴァース曰く、初めてノミネートされた時、「グラミーなんてファックだ。気にしない」と思っていたのに、スコットが絶対に出席するべきだと言うのでいやいや出席したと。一度出席したのでもう慣れて、今はすごく楽しみとのこと。ロック・アルバム部門で一緒にノミネートされているグレタ・ヴァン・フリートについては彼らの曲があまりによく書けていたので、カバーだと思ってウィキペディアを見たら、オリジナルの曲だったのでびっくりしたとローリング・ストーンで語っている。自分達は、昔からそうだったようにロック・アルバム部門のミスフィッツだと思う、と。
    ウィーザーは1部門でノミネート。

    ロック・アルバム部門にノミネートされているのは以下の5つのバンド
    Alice In Chains "Rainier Fog"
    Fall Out Boy "M A N I A"
    Prequelle "Ghost"
    Greta Van Fleet "From The Fires"
    Weezer "Pacific Daydream"
    https://www.rollingstone.com/music/music-news/weezer-grammys-rivers-cuomo-790188/

    5)パフォーマンスするアーティスト

    Andra Day
    Arturo Sandoval
    Brandi Carlile
    Camilla Cabello
    Cardi B
    chloe x halle
    Dan + Shay
    Diana Ross
    Dua Lipa
    Fantasia
    H.E.R.
    J Balvin
    Janelle Monae
    Kacey Musgraves
    Lady Gaga & Mark Ronson
    Little Big Town
    Maren Morris
    Miley Cyrus
    Post Malone & Red Hot Chili Peppers
    Ricky Martin
    Shawn Mendes
    St. Vincent
    Travis Scott
    Yolanda Adams
    Young Thug

    グラミー賞は、日本ではWOWOWで中継される。
    https://www.wowow.co.jp/music/grammy/
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