ヴァンパイア・ウィークエンドが地元NYで新譜発売記念イベント。なんと朝10時から夕方5時半まで3セットもライブ。朝食(ベーグル)&昼食(ピザ)付きで大盛り上がり。行って来た!

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約6年ぶりとなる待望の最新作『ファーザー・オブ・ザ・ブライド』を発売し、高評価を得ているヴァンパイア・ウィークエンドが、地元NYで5月5日(日)の朝10時から夕方5時半までアルバムの発売イベントを開催した。なんと計3セットもライブを行い、休憩が2回入り、ファンには朝食としてベーグルが、昼食としてピザが振る舞われるなんともNYらしい超スペシャルなイベントとなった。

2セット目では、新作を全曲演奏したのだが、アルバムにも参加しているダニエル・ハイムが初ライブ共演。


3姉妹が揃って共演する曲もあった。


さらに、3セット目にはブラッド・オレンジのデヴ・ハインズがゲスト出演で最後を締めくくった。


その映像をStereogumがいくつかポストしている。

ライブ初披露された新作からの“Married in a Gold Rush”。ダニエルと共演。


3姉妹と共演した“Hold You Now”。
https://twitter.com/emilioherce/status/1125103395558363137

“2021"。曲で使われている細野晴臣のサンプルはライブではピアノで演奏されていた。


3セット目の最後に演奏されたデヴ・ハインズとの共演による“Ya Hey"。
https://twitter.com/yosoymichael/status/1125158479562407940

BrooklynVeganもポストしている。
https://www.instagram.com/p/BxGKM_7l7wN/

初回のセットは、まずSEでThin Lizzyの“The Boys Are Back In Town"が流れ、彼らのNYの帰還を告げていた。そして、1曲目で演奏されたのは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの“Sunday Morning"だった! これ以上ぴったりな曲もない。そもそもニューヨーカーが日曜日の朝早くにこんなに集まっているというだけで驚きだ。

1セット目は、言ってみれば超豪華なウォームアップ的内容で、スプリングスティーンの“I'm Goin' Down”や、フリートウッド・マックの“Everywhere”、ポール・サイモンの”Late in the Evening"、ボブ・ディランの“Jokerman”がカバーされた。NYと彼らのインスピレーションとなったアーティストへの敬意を表する内容だったと言えると思う。

ここで30分くらいの休憩が入り、2セット目では新作『ファーザー・オブ・ザ・ブライド』を1曲目から最後まで曲順に演奏! 早速驚いたのが、アルバムが発売されたばかりだというのに観客はもう大合唱していたということ。先に発表されたシングルのみならず、かなり多くの曲を。このライブ全体通してそうだったが、ファンがどれだけ彼らの新作を待っていたのか、またVWがどれだけ人気があるのかを証明するような最高の帰還ライブだった。

それから、今回のライブのひとつの特徴として、ウッドストック50周年があったらぴったりと思えるようなギター・ソロが披露されるなど、ジャム・バンドと化する瞬間が何度もあったこと。例えば新作においては、“Sunflower”などがそう。ロスタムが抜けた後のバンドのライブ体制は、オリジナルのメンバー3人に加えて、ギタリスト1人、キーボード2人、ドラム1人の計7人。バンドがジャムを披露するようになったのは、今のメンバーの特徴でそうなったのだろうと思える自然な進化の仕方だった。

最新作は、全体的に世界の終わりを前にして、彼らの特徴であるポップさがこれまでになく炸裂したようなサウンドであり、死や終わりを見つめながらも、それをなんとかシリアスに受け止めすぎないような内容になっていると思う。が、エズラが「ここからC面の始まり」と言ったあたりから、そのポップさの中の歪みがさらに顔を出し、また“My Mistake”はハリウッド映画のエンディングを歌う様なムーディで美しい曲に続き、“Sympathy”ではとりわけ不気味なハーモニーとフラメンコのリズムが不穏な空気を漂わせていた。非常に政治的な内容の曲だとも思う。

そしてダニエルが再び登場して演奏された“Jerusalem, New York, Berlin”。宗教、経済、カルチャーを象徴し、ユダヤ教の歴史にとって重要な3都市が歌われるこの曲をエズラは、「自分よりも大きな何かと結びつくことの意味」を探求するために書いたそう。何かを問いかけるように、しかし優しく2セット目を終えた。「この後は1時間休憩で、ピザが用意してあるから。全員が食べられるくらい十分にあるから焦らないように」と言ったので笑った。

実際、ピザは本当に大量にあり、みんなに十分いきわたっていた。ベジタリアン用ピザとか、グルテンフリーまであったのがさすがだった。

いよいよ第3部開始。1曲目は、“Walcott”の思い切り弾けるサウンドに始まり、すでに開始から5時間くらいは経過しているのにさすがピザの力か(笑)。もうみんな楽しそうに飛びまくりで、この後最後までそのまま大合唱とジャンプとダンスが続いた。

エズラも「始まった瞬間からそう思ったけど、今日はすごく長くて最も美しい日になった」と言っていた。本当にその言葉通り。こんなに長い間ファンのエネルギーが切れなくて、改築してオープンしたばかりの会場、ウェブスター・ホールの床がさっそく抜けるんじゃないかというくらい揺れていたのは、ファンと彼らが長年築き上げてきた絆のおかげだと思った。そうじゃなかったらいくら好きなバンドと言えこんなに長くいられないと思う。

その絆の深さを改めて知ったのと、また、彼らがブルックリン発のインディ・ロック・バンドの中でも、ひたすらポップであろうと、可能な限り広く届けようとしていたことも、この日の熱狂に結び付いていると思った。さらに、これはエズラも言っていたけど、こんなに長い間演奏できるくらい彼らの曲があるというのもまた素晴らしい。

当初から「夕食の時間前には終わります」と言われていたが、朝から丸1日みんなで一緒に過ごすことで、ある種のコミュニティの存在と結束を確認できるイベントでもあり、最近、様々な形でそれを目撃していると思う。例えば、これから書く予定だけど、ファレルが地元で主催したフェスや、Bon Iver のジャスティン・バーノンと The National のアーロン・デスナーによるBig Red Machineのイベントなどもそうだ。

最後に、「僕らが生まれたのもニューヨークだし、バンドの初ライブをやったのもニューヨークだ」とエズラが言っていたけど、彼らにとっても大事な場所で、ファンにとっても特別なバンドがこんな特別なライブで新章を開始してくれた、それを心から祝う、愛が炸裂したような約7時間のイベントだった。ファンの「お帰りなさい!」という気持ちは彼らに十分届いたと思う。

ちなみにバンドは、前日にはワシントン・スクエア・パークで、サプライズでアコギ・ライブを行っていた。
https://www.instagram.com/p/BxA891pnvqr/

また、この日のライブは何台ものカメラで撮影されていたので、何らかの形で見られるようになると思う。

以下セットリスト。

SET 1
Sunday Morning (The Velvet Underground cover)
Obvious Bicycle
Unbelievers
Everlasting Arms
M79
Step
I’m Goin’ Down (Bruce Springsteen cover)
Everywhere (Fleetwood Mac cover)
Late in the Evening (Paul Simon cover)
Giving Up the Gun
Diplomat’s Son
The Kids Don’t Stand a Chance
Jokerman (Bob Dylan cover)

SET 2
Hold You Now (with Danielle Haim)
Harmony Hall
Bambina
This Life (with HAIM)
Big Blue
How Long?
Unbearably White
Rich Man (live debut)
Married in a Gold Rush (with Danielle Haim) (live debut)
My Mistake (live debut)
Sympathy (live debut)
Sunflower
Flower Moon
2021
We Belong Together (with Danielle Haim) (live debut)
Stranger (with Danielle Haim) (live debut)
Spring Snow (live debut)
Jerusalem, New York, Berlin (live debut)

SET 3
Walcott
Mansard Roof
Holiday
Boston (Ladies of Cambridge)
White Sky
Cape Cod Kwassa Kwassa
Giant
Run
Horchata
New Dorp. New York (SBTRKT cover)
I Stand Corrected
Ottoman
Sister of Pearl (Baio song)
Hannah Hunt
Jonathan Low (live debut)
One (Blake’s Got a New Face)
Diane Young
Cousins
A-Punk
Campus
Oxford Comma
I Think Ur a Contra

ENCORE
The Boys Are Back in Town (Thin Lizzy cover) (with Danielle Haim)
Worship You
Ya Hey (with Dev Hynes)
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