Bon Iver「日本は世界ツアーで行くのが一番好きな場所」。週末のグラミー賞直前、アジアツアー最終日を見逃さないで〜。ライブ音源も解禁

Bon Iver「日本は世界ツアーで行くのが一番好きな場所」。週末のグラミー賞直前、アジアツアー最終日を見逃さないで〜。ライブ音源も解禁

昨日行なわれたBon Iverの来日公演初日には行きましたか?

今日は2日目で、アジア・ツアーの最終日! 最新作でインタビューした際に、日本は「ツアーで行くのが一番好きな場所」と言っていた!
SNSでも「アジア・ツアーを日本で終えるのが楽しみで仕方ない!」ともツイートしていた。


ジャスティン・ヴァーノンは、Bon Iver以外のプロジェクトにおいても、長年、とりわけジェンダーの平等の権利のためにチャリティ活動を行なって来た。上のツイートでも告げられているが、今回のライブでも日本でのオークションの売り上げがVoice Up Japanに寄付される。
https://www.voiceupjapan.org/post/boniver-genderequlity-jp

さらに今日発表されたのだけど、『Blood Bank』の発売10周年を記念して、ライブ音源が収録された限定のアナログ/CDがリリースされることになった。現在、予約受付中だ。


トラックリストは以下の通り。


この中から2018年の“Blood Bank”のライブ音源が公開されている。


『Blood Bank』に収録された“Woods”は、カニエ・ウェストがサンプリングしたことでも有名。


これが後、カニエの傑作『マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー』でのコラボに結びついている。

今週末にはグラミー賞が発表されるが、ロック・シーンの存在がぼんやりした中で、なんと彼はアルバム賞、楽曲賞など主要部門を含む3部門でノミネートされている。

最新作のハイライトとも言える曲。ライブでも感情のハイライトのひとつとなる。

“Hey, Ma”

“iMi”

日本のライブがどうなっているかちょっと分からないけど、アメリカ・ツアーは2万人クラスのアリーナ会場で、ハイテクを活かした照明によってステージが異様にモダンな感じになっていた。

しかもそのハイテクは、彼の楽曲におけるテクノロジーの使い方同様、曲のエモーショナルな部分をより高めてくれるものになっているのが見所のひとつだ。


デビューした当時は、USインディ・ロック・シーンを牽引する立場だったわけだが、今のライブを観ているとそういう場所からは離れた、独自の音楽としてどれだけ進化してしまったのかというのもよく分かる。昔の曲なども新アレンジでパフォーマンスされるのだ。

去年、NYではなんと3つのパターンでライブが行なわれ、全部観て来た。1つめは、このアルバムが生まれる基盤となった「コミュニティ」としてのライブ・イベント。2日間にわたっていくつものバンドが登場し、ジャスティンも色々なバンドで演奏する。最高だったのは、ボブ・ディランのカバー・バンドをやったことだ。

2つめは、最新作のアリーナ・ツアー。3つめは、その最新作ツアーをダンサーとコラボして行なったもの。

彼がアーティストとしてどれだけのチャンネルを持っているのかということを思い知らされると同時に、どのライブも実験的な試みというだけではなく、完成度が異様に高かったことにも感動した。

ビリー・アイリッシュが表紙のロッキング・オン10月号には、日本の媒体用に唯一行なってくれたインタビューが掲載されているのでぜひ読んで欲しい!

最新作は、苦しみの中からようやく辿り着いた場所だという。この作品を作って学んだことは「自分はもう二度と孤独ではないこと」と言っていたのが感動的だった。

さらに、テキサス州のメキシコとの国境線沿いで、醜い国境の柵の上を鳥が自由に行き来しているのを観ながら作ったのも、作品に大きく影響した、と。

そして「このアルバムが政治的であることは大事だった」と語り、何より「愛にインスパイアされた。愛こそ広めていくべきものなんだ」「それがこのアルバムだ」と語っていたのが忘れられない。

最終日ぜひ行ってください!!!!
https://www.livenation.co.jp/show/1281179/bon-iver/Tokyo/2020-01-21/ja
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