3月26日にテキサス州エルパソから開始されるはずだったレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの全米ツアーが、なんと来年6月に延期となった。
最初新日程を見た時に、6月しか目に入らなかったので、今年の6月かと思って「それはいくらなんでも無理だろう」と思ったのだが、落ち着いて見直したら2021年だった(涙)。
バンドの告知は以下の通り。
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは、ファンの安全が確実だと思える時に、ツアーを開始することにした。日程の変更は以下の通りだ。すでに持っているチケットは延期日程にそのまま使える。しかし非常に困難な時期なので、払い戻しをしたいファンのことも尊重したいと思う。
バンド側からリクエストを出し、コンファームもされているので、今週末から払い戻しができる。心から、ファンの一人一人、家族、友達の安全を祈るとともに、そんな時に音楽が慰めやインスピレーションになっていることを願う。みんなに会えるのを楽しみにしている
新日程はこちら。
https://tour.ratm.com/
レイジはコーチェラが新日程で行われれば、10月に復活ライブをする可能性はまだある。
https://www.coachella.com/
以下簡単にその他のライブ延期などについてまとめ。
1)その他の90年代組はどうなったのか?
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
ジョン・フルシャンテが復活するはずのレッチリは、5月に出演するだったはずのフェスが全部キャンセルになった。現時点では、6月にヨーロッパのツアーが予定されているが、イタリアやフランスでライブができるとはとても思えない。
パール・ジャム
9月より前に行なわれるツアーはすべて延期となっている。
フー・ファイターズ
今年に予定されていたヨーロッパ・ツアーは来年に延期。独立記念日7月4日に開催予定だったライブもキャンセルしている。
2)主なフェスは?
現時点では、8月7日から開催のニューポート・ジャズフェスと9月に開催のライフ・イズ・ビューティフルフェスまでキャンセル。しかし、7月30-8月2日開催のロラパルーザはラインナップも、キャンセルか延期かも発表していない。
3)専門家は来年秋までコンサートは無理と発言。
アメリカでは、レストランや、スポーツ、映画産業に比べても、コンサート産業が最も打撃を受けると言われている。NYタイムズに掲載された記事では、ペンシルバニア大学医療機関のディレクターであるZekeEmmanuelが
「大人数が集まるイベント、集会や、コンサート、スポーツなどが10月に延期されていたりするが、なぜその時期にできると考えたのか分からない。そういうものが再開されるのは最後だと思う。現実的に言うと2021年の秋で最速だろう」と語っている。
またブルーンバーグによると、コンサートのように多くの人が接近した状態とウィルスが最も感染してしまうため、カリフォルニア州(コーチェラがある)や、イリノイ州(ロラパルーザがある)の知事は「今年いっぱいは音楽のイベントは無理だと思う」とすでに警告している。また、同様に、飛行機や自動車産業などよりも、恐らくコンサート産業の復活は後になるだろうとしている。
Pollstarは、この夏中コンサートが行なわれないとチケットの売り上げだけで5億ドルの損害になると予想している。
また、ライブが復活するとしても、いきなり8万人のライブから始まるのは無理で、最初は500人から2800人規模の会場から始まるだろうと。
しかし、大きな利益を出すのは、やはりフェス。
例えば、コーチェラは1億ドルの利益がある。「どんなに、健康な会社であっても、16ヶ月以上コンサートができないとなると成り立たない」とプロモーターは記事の中で発言している。結局、ワクチンがいつできるのかがコンサート再開のキーとなる。
4)チケットの払い戻し
アメリカでは、チケットの払い戻しに関して大騒動があった。Ticketmasterがこの最中に密かに払い戻しの規則を書き直していたからだ。コンサートがキャンセルではなくて延期の場合は払い戻しされないとされていた。
またその親会社であるLiveNationもチケットの払い戻しはまったくなしで、チケット代の150%のクレジットを発行するというものだった。これに対して、ファンや、メディア、議員までもが激怒したおかげで、規則が変わった。
基本的には5月1日から払い戻しの手続きが開始する。Ticketmasterは、5万のイベントが影響を受け、LiveNationは8000のイベントが影響を受けている。
そんな騒動の最中にボン・ジョヴィやテイラー・スウィフトは、みんな経済的に大変な時期だからと、誰よりも早く払い戻しができることを確約していて感動した。
5)デンマークで、ライブが開催?!
ライブについては暗いニュースばかりだが、ドライブインシアターの流行を受けて、なんとデンマークでドライブイン形式でライブをやったアーティストがいる。観客は拍手の代わりに、クラクションを鳴らしたり、ワイパーやライトを付けて楽しんでいたようだ。
6)ゲームが新しいライブ会場?
最近トラヴィス・スコットが、フォートナイトの中でライブをやりなんとユニークユーザーが2770万人を突破したそうだ。
トラヴィス・スコットは、ライブもゲームみたいなところがあるので、ぴったりだと思う。映像はこちら。
またトラヴィス・スコットには全然及ばないんだけど、この間100gecsがやったイベントもすごく楽しそうだった。
私はゲームをやらないので入っていけなかったけど、みんなが会場に集まってぴょんぴょん跳ねてるを見ているだけで、
ライブに行った気持ちになれた。ゲームの中だったら絶対安全だし、これは良い方法なのではと思った。
何かしら新しい方法で人とコネクトすることは可能なんじゃないかと思う。どのように利益を生み出すのかが大きな問題ではあるけど。