ジョニ・ミッチェルがサプライズでフェスに登場。22年ぶりに13曲演奏。全曲映像あり。病気でギターの弾き方を忘れたので「ネットでビデオを観ながら練習した」

ジョニ・ミッチェルがサプライズでフェスに登場。22年ぶりに13曲演奏。全曲映像あり。病気でギターの弾き方を忘れたので「ネットでビデオを観ながら練習した」

週末にロードアイランド州で行われた伝統のニューポート・フォーク・フェスティバルに、なんとジョニ・ミッチェルがサプライズで登場し、13曲も演奏した。

今日、アメリカ中のメディアで大騒ぎになっている。すでにインタビューにも答えていて、そこで、脳動脈瘤が発症し、ギターの弾き方を忘れてしまったので、ビデオを観ながら一から思い出したと語っている。

2015年に病気になって以来、しばらく公に出ていなかった彼女だが、去年はグラミー賞のイベントの一つで「MusicCares パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、そのイベントで数曲パフォーマンスしている。さらに、グラミー賞授賞式にも登場して話題となった。また去年はケネディ・センター名誉賞も受賞し授賞式にも出席している。

ただ、13曲ものライブを観客の前で行ったのは2000年以来となる。ニューポート・フォークに出演したのは、1969年以来のこととなる。

彼女の出演は発表されていなかったが、ブランディ・カーライル&フレンズという枠の中で、カーライルが紹介し登場した。13曲全ての映像がある。ドラムはマーカス・マムフォードが演奏している。

”A Case of You”

ギターを弾いている。
”Just Like This Train"

“Carey”

“Big Yellow Taxi"

“Love Portion #9”

“Summertime”

“Why Do Fools Fall in Love"

“Amelia”

”Come In From the Cold”

“Circle Game”

“Both Sides Now”

“Shine”

“Help Me”

また、すでにこの日のことについてインタビューにも答えている。

ここで語られていることを要約すると、ステージのセットは、彼女のカリフォルニアのリビングルームと同じ感じで作られている。
彼女は、”ジョニ・ジャム”と言って家にミュージシャンを招いては、ここ数年演奏などをしていた。

ブランディ・カーライル曰く、彼女はそこでみんなの演奏を聴いているだけじゃなくて、自ら歌い始め、演奏も始めた。
なので、カーライルは、その”ジョニ・ジャム”をニューポートに持ってきたかった。彼女が”Summertime”を部屋で歌った瞬間に、ハービー・ハンコックが泣き出した。その時彼女が歌う決心をしたのが分かったので、絶対にニューポートにも出てくれると思った。

ただ、先週の金曜日にリハーサルするまで、ジョニ・ミッチェルが本当に出演してくれるのか誰も分からなかった。ジョニ自身もわからなかった。

●観客の前で歌うのにナーバスになりましたか?

ジョニ「観客の前で歌うのにナーバスになったことなんて一度もない。だけど良いパフォーマンスをしたかった。それができるのか分からなかった。でも、今夜の演奏はそんなに悪くなかったんじゃないかと思う」


●病気をしてギターが弾けなくなり、また自分で弾けるように練習したそうですね。

「ネットでビデオを観て、どこに指を置けばいいのか学習した。脳動脈瘤のせいで、どうやって椅子から立ち上がればいいのかすら忘れてしまったから。最初から全部を学ばなくてはいけなかった。赤ちゃんに戻ったみたいなもので、全てを一から学んだ」


●最近様々な賞を受賞して。

「みんなに愛されているような気がする。死にそうになって回復したから、みんなが少し私に優しくしてくれるようになったのかもしれない(笑)」


この日のセットリスト
1. Carey
2. Come in From the Cold
3. Help Me
4. Case of You
5. Big Yellow Taxi
6. Just Like This Train
7. Why Do Fools Fall in Love
8. Amelia
9. Love Potion #9
10. Shine
11. Summertime
12. Both Sides Now
13. The Circle Game



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