『トランスフォーマー』のセクシー女優ミーガン・フォックスと『マンマ・ミア!』のアマンダ・セイフリーが主演……つまり世界的にミリオン・ダラーな興行成績を稼げる女優がダブルで揃った上に、脚本は『JUNO/ジュノ』でアカデミー賞を獲ったディアブロ・コーディで、監督はカリン・クサマ(『ガールファイト』)。つまり、この作品は、女が書いて、女が監督、女が主演した、女だらけの非常に珍しいホラー映画なのだ。ミーガンは、高校でも人気の美女で、アマンダはそのさえない幼なじみ。ひょんなことから、ミーガンがモンスターに変身してしまう。面白いのは、主演女優はミリオン・ダラーでも、脚本家と監督は思い切りナード系というところ。そのミックスがどうなるかは観てからのお楽しみだが。
記者会見に登場したミーガンは、悩殺な視線飛ばしまくりだったけど、実は「頭が斬れるしかも自分で何を言ってるのかきっちり分かって言っているタイプの女の子」なのだと『ジュノ』の監督で今作のプロデューサーであるジェイソン・ライトマンも言っていた。単なるアンジェリーナ・ジョリー・ワナビーなのかと思っていたのに、その明け透けな発言が面白かった。こういう人の前で格好付けたこと言おうとしてもすぐに見破られる、そういうタイプだ。
脚本を書いたディアブロにとってこの作品は、『ジュノ』がコインの表なら裏のようなものなのだということ。10代の女の子のポジティヴさを出したのが『ジュノ』なら、女の子のダーク・サイドを強調したのがこの作品なのだそうだ。日本の公開は今のところ未定だが、男をいたぶるミーガンの姿が観たい人は、ぜひお楽しみに!