はぁ〜〜とただため息……な完璧な60分間。これまではアーケード・ファイアやベイルートとの共演／前座などで観ることが多かった彼だが今日は単独でヘッドライナー。去年の暮れ、マウンテン・ゴーツの前座で観た時もそうだったけど、今回は新作を中心に、マルチ・インスト奏者のThomas Gillと共演する曲が半分以上はあったか。それ以外はいつものようにひとりでストリングス、ペダル、そして今回はキーボードを少しと、あのヴォーカルで組み立てていっていた。ひとりで、とにかくヴァーティカルに昇りつめていく世界観は本当に極みに達してしまったというほどの美しさで、だから、今回はThomas Gillとの共演で、それをホリゾンタルに広げる必然があったのだろうと思う。ソロで築き上げた幻想世界の異星人と地上の人間が初めて会話をしてみたようなストーリーテリング。音はどこまでも繊細ながら、これをやらなくてはいけなかったんだというような決意の感じられる素晴らしいライブ。


相変わらず素敵な髪型で、いつものようにハハハーという棒読みの笑いが印象的。600人ソールドアウト。ライブ中は撮影禁止。写真は、始まる前の超入念なサウンドチェック