【新春特別コラム】2016年はこれを聴け! 粉川しのの「待望のニュー・アルバム、独断と偏見の10選 」

【新春特別コラム】2016年はこれを聴け! 粉川しのの「待望のニュー・アルバム、独断と偏見の10選 」
デヴィッド・ボウイの痺れるような傑作『★』(1月8日リリース)と共に幕開けようとしている2016年のニュー・アルバム戦線、今年もビッグネームから新進気鋭のアーティスト、はたまた要注目のポップ・アクトから大御所レジェンドに至るまで、多種多様な注目作のリリースが待機している状況だけれども、ここで独断と偏見で選んだ「2016年必聴の10枚」をご紹介。



◆レディオヘッド(リリース日未定)
今年はレッド・ホット・チリ・ペッパーズからベック、パール・ジャムにナイン・インチ・ネイルズと、キャリア20年越えのベテラン勢の新作が目白押しの贅沢な一年になりそうだが、中でもリリースが確実視されているのがレディオヘッド。
一昨年からたびたび新作レコーディングの途中経過が伝えられてきた彼らだが、トムやジョニーのソロ・ワークに一区切りが着いた昨年後半からいよいよ制作は大詰めに差し掛かって来た様子。昨年のクリスマスには『007 スペクター』の主題歌として制作されるもお蔵入りになった新曲“Spectre”も公開されたが、これもまた彼らがレディオヘッドとしてスタジオで作業中であった証でもある。
しかもこの“Spectre”が超ドラマティック&オーケストラルなバラッドで、いやでも新作への期待が掻き立てられるというもの。


◆ゴリラズ(リリース日未定)
昨年はブラーの12年ぶりの新作『ザ・マジック・ウィップ』でファンを歓喜させてくれたデーモンだが、今年はゴリラズの5年ぶりの新作イヤーになりそう。
昨年1月にはジェイミー・ヒューレットによる活動再開宣言、そして秋にはレコーディング中であることをデーモンが正式に認めた。しかも嬉しいことに、今回の新作はコンセプチュアルなアート作だった前作『ザ・フォール』から一転、ファストでエネルギッシュなアルバムになると彼らは予言している。
しかし今年ゴリラズのリリースがあるとすれば、デーモンは2014年のソロ作から3年連続での新作リリースとなるわけで、つくづくワーカホリックな人である。


◆ザ・ストロークス(リリース日未定)
2013年の『カムダウン・マシン』から3年、どうやら本当に、今年こそ新作を期待していてよさそうなのがストロークスだ。ジュリアンのヴォイズとの新作、そしてアルバートのソロと個々人のプロジェクトが続いた近年だけれども、昨年末についにストロークスとしてレコーディングに入ったことが明らかになった彼ら。
こちらはメキシコでのレコーディング開始風景。おなじみのプロデューサーのゴードン・ラファエルも合流しているらしいです。


◆ザ・エックス・エックス(リリース日未定)
ジェイミーXXのソロ・アルバム『イン・カラー』のあまりのクオリティの高さに度肝を抜かれた2015年だったが、今年はいよいよザ・エックス・エックスの、前作『コエグジスト』からほぼ4年ぶりとなる待望の新作がリリースされそう。
昨年12月にはフェイスブックへの投稿でエックスエックスのレコーディング始動を発表した彼ら。『イン・カラー』はある意味でエックスエックスとポジとモノの対極を示すようなアルバムだったわけだが、そのソロでの経験がいかにバンドに反映されるかに要注目だ。
https://www.facebook.com/thexx/photos/a.128325876003.126288.10429446003/10153928949571004/?type=3&theater
ちなみにロミーとオリヴァーはジェイミーの“Loud Places”のパフォーマンスにも参加しています。


◆The 1975(2月26日リリース)
こちらは既にリリース日が確定、『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』なるとんでもない邦題も決定しているThe 1975の新作。先行公開されている“Love Me”や“UGH!”の敢えてのポップ&キッチュなエフェクトや、上半身裸デフォなマット・ヒーリーのビジュアルにひしひしと新機軸を感じさせる彼ら。1月の来日と合わせて今年初頭の台風の目になるのは間違いなさそう。


◆アニマル・コレクティヴ(2月19日リリース)
こちらも既にリリース秒読み段階に入っているアニマル・コレクティヴ、2012年の『センティピード・ヘルツ』以来3年半ぶりのニュー・アルバムとなるのが『ペインティング・ウィズ』。アルバムからの先行シングル“FloriDada”のジョイフルでオープンな響きからも感じられるけれど、本作はパンクやテクノのようなシンプリシティを目指したという。


◆ザ・ラスト・シャドウ・パペッツ(リリース日未定)
アークティック・モンキーズのアレックス・ターナーとマイルズ・ケインによるプロジェクト、ザ・ラスト・シャドウ・パペッツも2008年のデビュー・アルバム、『ジ・エイジ・オブ・ジ・アンダーステイトメント』以来実に8年ぶりとなるニュー・アルバムのリリースがついに決定した。
これまで何度も新作制作の噂が立ち消えになってきた彼らだけれど、プロデューサーのジェイムス・フォードとコラボレーターのオーウェン・パレットが共に新作への参加を認めたことでいよいよ現実味を帯びてきた本作。『AM』で名実共にUKのトップに立ったアレックス、そしてソロ2作品でネオ・モッズのリーダーとしての地位を固めたマイルズによる前作とは別次元のコラボに期待したい。
まずはティーザー映像をどうぞ。


◆HINDS (1月8日リリース)
お次は個人的に2016年上半期に猛プッシュしたい新人、HINDSのデビュー・アルバム『Leave Me Alone』をご紹介。スペインはマドリッド出身の女子4人組が奏でるローファイ・ガレージ・ポップは、かつてのライオット・ガール直系の男前クールネスと、新世代ならではの肩肘張らないチャーミング&フェミニンのコンビネーションが魅力。ハイム(こちらも今年新作予定)に続くガールズ・ロック・パワーになりそうな予感がひしひしと。


◆ジェイムス・ブレイク (リリース日未定)
リリース日の詳細は未定だけれど、既に新作タイトルが『Radio Silence』と決定しているのがジェイムス・ブレイク。もちろん今年のリリースは確定だろう。また、さらには『Radio Silence』へのカニエ・ウェストとボン・イヴェールのジャスティン・ヴァーノンの参加も明らかになっている。ちなみに今年はカニエとボン・イヴェールの新作リリースも噂されており、2016年はここら辺のコラボ関係から目が離せなそう。


◆スピリチュアライズド (リリース日未定)
そして最後はこちらも個人的に超々待望のスピリチュアライズド! 昨年初頭からレコーディングは既にスタートしており、プロデューサーとしてユースが参加していることも明らかになっている今回の新作。前作『スウィート・ハート・スウィート・ライト』がスピリチュアライズドイズムの集大成というか見本のような一作だったので、今回は再び攻め、前進の一作になるんじゃないかと予想、そして期待しております!
(粉川しの)
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