Bon Iverなど超豪華ゲスト登場!カニエのクラブギグが気が狂ったようだった


昨日カニエ・ウエストがNYのバワリー・ボールルームというたった600人の会場でライブをやった。

チケットの発売は当日発表され、私もコンピューターの前で準備万端で待っていたのだけど、たぶん3秒くらいで売り切れた。本当に発売したんだろうか?どんな人が買えたんだろうか?というくらい。

私はこの間のサプライズギグも見たので、今回は仕方ないと思っていたのと、実は同じ日にジョアンナ・ニューサムのなんと(天国のような)カーネギー・ホールでのライブがあったので、どちらにしても行けなかったのだ……ただし、カニエのことだから遅れそうなので、はしごは可能と思っていたのだが。

で、ジョアンナに行く前に前を通ったら、案の定、全然始まる気配なしというか、まだまだ絶賛ライティングの設定中だったのだ。てか、小屋が燃えるじゃないかっつうくらいの電力投入。これまでビック・アーティストがここで特別ライブをやったことはあるが、例えばグリーンデイとかNINとか。でもこんなにぶっといライティングのラインを見たことがない(笑)。さすが、過剰王。前回のツアーは”暗闇の中で光る”がテーマだったが、どうやら今回は目がつぶれるくらいまぶしいがテーマなのかもだ。

それで、ジョアンナが11時に終わって、帰りにどうなってるか見に行ったら、まだ外に人が並んでいた(笑)。どうやらなんと1時に始まったらしい。しかし、なんとしょっぱなからBon Iverが出て来たんだそう!!いいなああああ。Nicki Minajから、Rick Ross, John Legendとこれでもかのゲスト陣で、最新作の『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』を演奏したそう。さらに、Diddy、Spike LeeなどVIPも凄かったらしい。

今日どのブログを開けても、メジャーメディアを見ても、カニエ、カニエで大大大興奮だ。しかも、最後に10分弱のとんでもないスピーチをかましたそう。それは、ブッシュを擁護し、テイラーを攻撃する箇所があり、そして、たった1年前、アメリカで一番嫌われていた自分が、今60万枚のアルバムを売り上げようとしているその救済と勝利について、さらにすべて人に対する感謝、そして、アーティストたるもの、真実を語ることを恐れてはいけない、と語るもの。

以下Bon Iverのパフォーマンスも含む昨日のライブからのYouTube。ピッチフォークのブログに。

http://pitchfork.com/news/40816-report-kanye-raps-sings-rants-at-nyc-gig/

カニエのパフォーマンスは、どれもいまだ思い切りハングリーで、ローリングストーンも、ピッチフォークも満点を付けたこのアルバムに、100点どころが、150点をもらうとするごとくのアグレッシブさである。そして、これが今年のアメリカを代表するポップ・スターの姿だ。

そしてアメリカは11月25日のサンクスギビングなので現在日本でいうと大晦日みたいな雰囲気。その興奮をカニエが思い切り煽ってくれた、という感じ。しかも、サンクスギビングパレードの時になんとカニエは、Bon Iverとの曲をパフォーマンスする予定!それに合わせたように、パレードでは村上隆のバルーンも舞う!

というわけで、私もやることがたくさんで、なんだかくるくる空回りの今日なのですが……そんな時に、今日はなんとボブ・ディランのクラブギグなのだ!!!!現在NYで4日公演をやっていて(日本での小規模会場ギグをエンジョイしたからなんじゃないか?)、なんと昨日ジョアンナがカーネギーホールでハープを抱えていたのを知っていたのか(?)、なんとハープを披露したそうだ!!!!

というわけで、HAPPY THANKSGIVING!ああ、もう今年も終わりっすね!!!
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