「俺は音楽界のマイケル・ジョーダンだ」「スティーブ・ジョブズだ」「世界の中心だ」と言っちゃうカニエ・ウェストが好き&スタジオ映像
2013.06.13 11:35
今日アメリカ中(世界中?)で話題になっているのが、面白すぎるカニエ・ウェストのNYタイムスインタビュー。日曜版に掲載されるものですが、ネット版にすでに公開されています。カニエ・ウェストが数年ぶりに行った最新インタビューなのですが、カニエ節に衰えるところまるでなし……どころかあり得ないくらいの拍車がかかっています。凄い。
http://www.nytimes.com/2013/06/16/arts/music/kanye-west-talks-about-his-career-and-album-yeezus.html?ref=music&_r=0
とにかくあまりに凄いので全部ご紹介したいくらいですが、泣く泣く抜粋。
●テイラー・スウィフト事件について。
「まったく後悔していない」「なぜなら、すべては俺が自分の素晴らしさを完璧にするための通過点でしかないから。おかげで俺は、素晴らしき真実と素晴らしさに向かうことができた。美と、真実と、素晴らしさ。あれは、そういうことだったんだよ」
「もし、このインタビューで俺が、それについて謝るとでも思っているなら、今すぐ読むのを止めたほうがいい」
「なぜならおれは人生に後悔はひとつもないから」
(ちなみにあの時一応謝りましたが、「あれは周りからのプレッシャーがあったからだ」と弁明)
●スティーブ・ジョブズと俺の価値。
「俺は、カニエ・ウェストというのは、スティーブ・ジョブズと同じくらいの意味を持つことになると思う」「俺が、ストリートの、ファッション界の、カルチャーにおける、インターネット界のスティブ・ジョブズであることは間違いないからね。絶対。とりわけスティーブ・ジョブズが亡くなった今となっては。ビギーが亡くなったことで、ジェイ・Zが本当にジェイ・Zになれたのと同じ状況だと思うんだよね」
「それに俺は、過去4年間でカルチャーにおいて最も重要だったアルバムには全部関わっているし、この10年間で最も影響力のあったアーティストだから」
●唯一謙虚。リック・ルービンは自分の師である。
「俺はまだミニマリズムについて学んでいるところで、リック・ルービンはそのマスターである」
「彼と一緒に仕事できて本当に恵まれていると思う。リックと一緒に仕事したおかげで、謙虚になることできた。俺は、『ウォッチ・ザ・スローン』も『マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンジー』も、プロデュースしたけど、なぜいまだに年間最優秀アルバムを(グラミーで)獲得できていないのかが彼のおかげで分かったんだ」
●グラミー賞の不公平について。音楽界のマイケル・ジョーダンとして。
「俺は『ウォッチ・ザ・スローン』と『マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー』の2枚を1年間で作ったんだ。だけど、2枚とも年間最優秀アルバムにはノミネートされなかった。これは実際正しいか不確かだけど、俺はこの年にしては最高のグラミー賞(21個)を獲得したと思うけど、でも、白人に勝ったことは一度もないんだ。正直言って、グラミー賞なんてどうだっていんだ。俺は、ただ、正当な評価がされるべきだと思っているだけなんだ」
「俺は何も戦争を起こしたいわけではないんだ。正当な評価がされるべきだと言っているだけなんだ。正当な評価があれば、人々が正しく夢を見られるようになる。だから俺は自分の分野において、その道を真っ直ぐにしようとしているんだけなんだ。それは、マイケル・ジョーダンが、審判に抗議するのと同じで、俺は、音楽界のマイケル・ジョーダンとして、『これは間違っている』と言ってるだけなんだ」
●新作『イーザス』のアルバムの影響について。
「自分のルーツであるシカゴのサウンドを思いきり取り入れたかった。だから、古いシカゴのハウスを聴いたし、“Black Skinhead”ですらハウスの影響が感じられると思うし、“On Sight"は、アシッドだし、“I Am a God”に至っては、もろハウスだ」
●父親になることについて。
「アメリカに自分の家族について話をするつもりはないんだ。生まれてくる赤ちゃんは俺の子供なんであって、アメリカの赤ちゃんなわけじゃないんだから」
●自分が大スターになると自覚した瞬間。
「俺は、“マイケル・ジャクソンみたいに肌の色が薄い友達”って歌詞を書いた瞬間(“Slow Jamz")に、自分がビック・スターになると自覚したんだ。だから、当時ヴァージン・レコード店があったんだけど、そのエスカレーターに乗っては、『無名でいられるのもこれが最後だ』と思ったものだ。俺は自分がここまで来るのが分かっていた。こうなることは分かっていたんだ」
●俺のおかげで世界は良くなる。
「みんなに言いたいのは、『俺は世界のためにもっとクリエイトすることができるんだ。俺は、今までだってガラスの天井をぶち破ってきたんだから』ってこと。俺が何も言わなかったら、誰も何も言わないんだよ」
「だから、俺のこのトレンドを作り上げる能力に敬意を表せよ、と言いたい。なぜなら、それが起きれば、みんなが勝つんだから。世界が勝つし、新しいキッズは勝つし、クリエイティブが勝つ」
「俺の抱えた責任というのは、可能性を広げて、それを人々に提示してみせることなんだ。『俺たちはここまで進めるんだ』ってね。だから、カニエ・ウェストという名前が付いていたら、それは、可能な限り限界を広げたということを意味している。俺は、何十億の価値があるような会社のリーダーになるだろう。なぜなら俺は答えを持っているから。俺はカルチャーを理解しているから。俺は世界の中心だから」
凄いです。正に「俺は神」。
ちなみに、冒頭に、学生の時バスケ部にいて、自分はシュートを全部入れたのに、コーチがレギュラーにしてくれなかったということがあったと語っています。抗議したら、「もう決まったものは仕方ない」と言われたらしく、それ以来、正当に評価されたかったら自分で頑張るしかないと思った、と語っています。つまり、世間というのは、みんなこのコーチと同じなんだと。
カニエは、最新アルバム『イーザス』の中から“I am a God" をレコーディングしている風景を公式サイトで公開中です。カニエも黙るリック・ルービン(超リラックス)も一瞬映ります。
http://www.kanyewest.com/
ここまで言ったからには、『イーザス』期待してください!