というわけで、キュウソネコカミのミニアルバム『チェンジ ザ ワールド』、ついに発売日であります!
前回のインタヴュー(現在発売中のJAPANに掲載中)でヤマサキセイヤは「いつか消えることを意識してないと、ちょっとやってられないですね、俺は」と言っていた。その言葉がどういうことなのか気に鳴っていたので、その次に会った時に、訊いてみた。
●あの言葉はどういうことなのか、もう少し説明してもらえる?
「やっぱりお客さんって、22歳ぐらいを境に1回離れる人も多いと思うんですよね。その転換期を超えてついてきてくれるお客さんを増やさないといけないし、一方でまた10代の新しいお客さんもどんどん増やしていかないといけないし、今までのファンも新しいファンも両方獲得していくのがとてつもなく難しいというか、それをできるバンドが少ないなあと思って出た言葉ですね。
お客さんは自由なんで、飽きたらすぐもういいやってなるから、それをどう引き止めるのか。いつかそういうのを考えないといけない日が来るのかなあと思って。そういうのを念頭に置いて、いつも自分を緊張させてます。常に背水の陣というか、ちょっとでも油断したらおまえは落ちるぞ、みたいな」
●でも消えるつもりはないんでしょ?
「消えるつもりはないんですけど、でもそういう心の底の部分を隠さずに活動はしたいですね。嘘ついてもしゃあないし、みんなどうせ思ってるんやろっていう。みんな苦しいんやろっていう。このスタンスが自分の中で大事やと思ってて。調子に乗らないというか、いつでも自分の立ち位置をちゃんと見るっていう」
また、『チェンジ ザ ワールド』というタイトルはどういう意味か、と訊くと、セイヤは
「変えられないってことなんですよ、結局。俺らみたいな奴が何をしようが」
というふうに答えてくれた。これは前に書いたとおり、“ビビった”の歌詞にも表れている。
どんだけ後ろ向きなんだ、と思うかもしれないけど、そうじゃない。「いつか消えるかも」と思うことは「消えないように必死に闘う」ということと同義だし、「変えられない」のに『チェンジ
ザ ワールド』と言うということは、「でも少しずつ変わっていくために努力する」ということなんだと思う。
負け戦に挑んで、必死に食らいついて、なんとか歯型のひとつも残してやれ、というのが「窮鼠猫を噛む」ということだ。必死だからキュウソネコカミの音楽は、あんなにめちゃくちゃ笑えて楽しいものになっている。向こうが必死なんだから、こっちも必死にそれを楽しんで、笑ってあげなければいけない。だから、今はとにかく死ぬ気でキュウソを楽しんでほしい。それがいつのまにか本当にチェンジザワールドすることにつながるかもしれないから。頼んだ!
きのうまでのはこちら。
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