みなさん、いい初夢は見ましたか。
東京カランコロン『UTUTU』、1月14日リリース!
発売日まで1日1曲ずつ、全曲をレビューしていきます。
あと12日!
2. 恋のマシンガン
シングルリリースに先立ってタイトルが発表されたとき、僕はてっきりフリッパーズ・ギターへのオマージュなんだろうと思ってこのブログでもそういうことを書いたんだけど、じつはメンバーはそんなことまったく考えていなくて、でもやっぱり僕のほかにも同じように考えた人がたくさんいたらしく、それであの思いっきりオマージュなイントロができたらしい(笑)。
これをシングルで聴いたときはとにかく新鮮だった。そもそも、いちろーがギターを置いて電子音鳴らしながら歌うなんていうことは、このシングル以前のカランコロンでは考えられなかったことだ。“true! true! true!”っていう前例はあるけど、あれは半分ネタだし。シンセ音がぴゅんぴゅん鳴っているサウンドも、初めて聴いたときは腰が抜けそうになった。これは新しいカランコロンだ!と思った。
でも、こうしてアルバムの中で聴けば聴くほど、これは東京カランコロンのど真ん中だという感じがする。インタヴューのときにせんせいは「もうひとつ上の段階に行きたくって、勝負したいと思って作った」と語っていた。だがそれは「今までにやったことのないことをやって、新しいカランコロンを作り出す」ということではなかったのだ。今自分たちができる最大限にポップで楽しいことを、一切の制約なしにやり切る、ということだったのだ。それこそがカランコロンらしさなんだと、この曲は言っている。プロデューサーの蔦谷好位置が果たした役割もとても大きいが、それ以上に、カランコロンがカランコロンから自由になったことの象徴として、この曲が持つ意味はとても大きい。
明日は3曲目“僕の辞書”について書きます。