東京カランコロン『UTUTU』全曲カウントダウンレビュー その6:△□

東京カランコロン『UTUTU』全曲カウントダウンレビュー その6:△□

東京カランコロン『UTUTU』、1月14日リリース!
発売日まで1日1曲ずつ、全曲をレビューしていきます。
あと8日!


6. △□

せんせいヴォーカルの曲。
せんせいは今回、最初から「こういう曲がやりたい」というアイディアを持っていったそうだけど、この曲もそういうもののひとつらしい。とてもせんせいらしい柔らかさとポップさが詰まった楽曲だ。

ところで、これ前々からどこかで書こうと思っていたのだが、せんせいの歌はとても切ない。このアルバムでいえば“恋のマシンガン“ヒールに願いを”も、後から出てくる“かいじゅうになって”とかもそうなんだけど、彼女自身が書いた歌詞かどうかにかかわらず、彼女が歌うととても切ない。歌の表情が豊かで、まるでよくできた演劇を観ているように情感が迫ってくる。イメージとしてはホワッとしている感じだけど、歌手としてはすごく本格派なのだ。

この『UTUTU』はいちろー、せんせいそれぞれが自分らしさを思い切り発揮していて、それが大きな魅力になっているのだが、この曲はまさにその「歌」の強さがよく出ている。バンドのアレンジは基本的にはサビ以外は同じフレーズの反復で、すごくシンプルな構造。だからこそ、安心してせんせいの歌に耳を傾けることができる。明るい曲調とは裏腹に、歌詞には恋の終わりの戸惑いと寂しさが漂うけれど、歌そのものに頼もしさがあって、聴いていてとても心地好い。

ところで、このタイトルから連想したのはくるりの“言葉はさんかく こころは四角”という名曲で、あれ僕大好きなんだけど、あれ意識しているのかな、どうなんでしょうか、せんせい。


明日は7曲目“ネオンサインは独りきり”について書きます。
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