10月2日リリース、タイトルは『CRITICAL FACTOR』。
前作『STARBOW』がすばらしい作品だったのに加えて、自主イベントやシングルリリースを通して独自の存在感と存在意義みたいなものを確立させてきた中でのサードアルバム。これを期待するなというほうが無理。
PLASTIZOOMSがやろうとしているのは、あるいは今までやってきたのは、単に音楽を作るということだけでなく、大げさにいえば世界に自分たちの「場所」を作るということだ。そしてその場所で新たな「価値観」を育むことだ。音楽のスタイルはやり方次第でいかようにも変えられるが、自分たちがいる世界やそこにある価値観をひっくり返すことは簡単ではない。PLASTICZOOMSはその簡単ではないことを愚直に、あらゆる方法論を駆使して、ときにいろいろな摩擦や闘いを経験しながらやり続けている。愚直だが、だからこそ美しい。
それが、僕がPLASTICZOOMSに感じる魅力の根源だ。単に「かっこいい」とか「尖っている」とか、そういうワードでは語り切れない業の深さというか、懸命さというか。ルックスや言動を含めた彼らの世界観はどんな場面でも決してぶれないのだけど、そんなことを完遂するには相当な意志の力が必要だ。
まだまだ知らない人が多いと思うけど、彼らのような存在をおもしろいと感じる人、彼らのような存在を必要としている人は、まだまだたくさんいるはずだ。