凛として時雨、極限進化の夜。「S.O.S. Tour 2015」東京公演を観た

凛として時雨、極限進化の夜。「S.O.S. Tour 2015」東京公演を観た

紛れもなく凛として時雨のライヴながら、今まで観たどのライヴとも違う怒濤のエモーションとドラマ性に満ちた音世界。最新ミニアルバム『es or s』を携えての全国ワンマンツアー「凛として時雨 S.O.S. Tour 2015」のTOKYO DOME CITY HALL公演は、これまでの時雨が描き出した極限の風景をも凌駕する、痛快なまでの覚醒感に満ちていた。

人間が根源的に抱える業の深さ、心の脆さ・弱さ、コミュニケーションの届かなさといった要素を(決して悲観主義に囚われることなく)カオティックでダイナミックな音の渦として響かせてきた時雨。だが、『es or s』の楽曲を要所要所に盛り込んだ今日の時雨のアクトは、そんなカオス丸ごと今の時雨サウンドの肉体性でさらに壮大な物語へと編み上げるような、強靭な意志を感じさせるものだった。

恒例のピエール中野MCコーナーでは、念願叶って「Perfume Fes!! 2015~三人祭~」(9月22日・日本武道館)出演を果たした喜びが炸裂していたこの日のアクト。11月にはパシフィコ横浜でツアーファイナル公演「Hyper S.O.S.」が控えているが、今日のメンバーも口々に「ツアーファイナルへようこそ!」と言っていたので、ここまでの一連の公演と「Hyper S.O.S.」はまた趣の異なるものになるはずだ。今日のライヴの詳細は後日改めてじっくりレポートするのでそちらもお楽しみに。(高橋智樹)
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