震えが止まらない。
これは夢なのかもしれない。
けれど耳に残る余韻が「夢ではないよ」と教えてくれる。
天才と天才が織り成すツーマンライヴ。
本当に、奇跡のような時間だった。
ゲストの米津玄師のライヴアクトが本当に素晴らしかった。一話完結のお伽話のような一曲一曲に引き込まれて、息が詰まった場面が何度も何度もあった。不協和音を味方にした天才は、今まで観たことも聴いたこともない摩訶不思議な音楽の世界へと観客を誘ってくれた。
そして米津が「RADWIMPSは高校時代から聴いていた」という話をしていたが、私自身も全く同じだ。RADWIMPSの曲を聴くと、毎日通った教室の雰囲気や、アルバムを詰め込んだMD、歌詞に出てくる「君」に当てはめていた人のことを思い出す。
RADWIMPSは間違いなく私の青春だ。
そして「男女の愛の形」を教えてくれたのも、RADWIMPSの音楽だ。
そんなバンドの10年という節目を祝うツアー初日に、幸運にも居合せることができた奇跡。そしてあまりにも贅沢過ぎて何度も何度も目が潤んだ、彼らの奇蹟のようなセットリスト。演奏される度にまるで爆発するかのようにフロアから叫ばれた大歓声が、その豪華さを物語っていた。
海外ツアーを終え、更なる実力を携えて帰ってきたRADWIMPSの音楽。プレイスキルのあまりの高さに開いた口が塞がらなくて口の中がずっとカラカラ。
いやもう、とにかく、とにかく凄かった。
「胎盤」ツアー、この完成度で初日なのか。
この後が全く想像出来ない。
初日公演、後日しっかりとレポートします。(峯岸利恵)