【速報】NO NUKES 2017、2日目。それぞれのメッセージが胸に響いた!

NO NUKES 2017、2日目は、13時からのスタート。後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)が司会進行役を務めるトークセッションで坂本龍一とともに、映画作家の舩橋淳、写真家・映画監督の本橋成一をゲストに迎え、福島の原発事故によって避難区域となってしまった地域が抱える、コミュニティの分断などの問題について語りあった。その後は、この日ライブを行うミュージシャンがステージに登場し、NO NUKES というイベントの今後の在り方や、それぞれの思いを語り合い、のっけから予定時間をオーバーする勢い。ゴッチが「助教授」という名を襲名(?)していたのも面白かった(笑)。

ライブのトップバッターは、いとうせいこうwithオータコージ、ZAK。ヘヴィなダブでポエトリーリーディングを行い、《原子力はいらない》というストレートなメッセージを投げかけた。ナナオ サカキの詩『ラブレター』の引用も強く記憶に残る。続く、水曜日のカンパネラはNO NUKES初登場にして、もちろんコムアイは出演者の中で最年少。かつて、観客としてこのイベントに足を運んだことがあるというコムアイだが、堂々たるパフォーマンスで、NO NUKESに新たな風を吹き込んでくれた。

NAMBA69の難波章浩は「NO NUKESは、自由に生きる権利のこと、そういう話だと思うよ」と熱いメッセージとエネルギッシュな演奏で観客をぎゅっと引き込み、続いてthe HIATUSは、今日が今年初のステージとのことで、細美武士は「もう、毎年3月11日から新しい1年が始まるような気がしている。東北から来た人も、今年1年よろしく!」と「新年」の挨拶を言葉にしつつ、凄まじい演奏を聴かせてくれた。その熱を受けてのBRAHMANも、圧巻というしかないステージを見せてくれた。福島に暮らす人、復旧作業に従事する人、それぞれの思いを背負って歌うかのような圧倒的なパフォーマンスから、目が離せなかった。

ラストはASIAN KUNG-FU GENERATION。ゴッチは「憤りを歌にすることもあるけど、その先にポジティブな何かが待ってるといいなと思う」と語りかけ、「時々自分が書いた歌が、何かを予言していたようなことがあって驚く」と言い、「だから希望を歌にしたい」というようなことを語ったのが印象的だった。それぞれが自分で真剣に考えて未来を選択していくことでしか、希望は見えてこない。そんなメッセージを受け取るかのような、ポジティブな余韻に包まれたステージだった。そのアンコールでは、坂本龍一、いとうせいこう、TOSHI-LOW、難波章浩、細美武士が再びステージに集まり、「エセタイマーズ」としてセッションを披露。最後まで、音楽の楽しさを存分に感じさせてくれるステージで、今年のNO NUKES は終了。それぞれのアクトが強烈に記憶に残る1日となった。

この日の詳細なライブレポートは、RO69とROCKIN’ON JAPAN本誌にも掲載予定です。会場に足を運ぶことができなかった皆さんにも楽しんでもらえるよう、これから気合いを入れてレポート書きます。後日、お楽しみに!(杉浦美恵)
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