フジロックのトリでの、圧倒的かつミューズの原点に立ち戻ったような、
怖いもの知らずの雄姿を観たあとに読むと、なんとも感慨深いです。ロッキング・オン10月号掲載のミューズ・インタヴュー。
2013年、ZEPP DiverCityのクラブ・ギグをマシューはツアーのベスト・ライヴのひとつに挙げていて、その東京公演の数日後から『ドローンズ』の布石ともいうべき構想が始まった、という。
そしてさらに、前作から『ドローンズ』制作までの間に彼は、
両親が離婚しバンドにのめり込んだ10代の時と同じような状況に陥ったと。
「自分の人生をコントロールできてないという感情と、そこから派生する混沌とした感情。
そして『じゃあ誰がコントロールしてるんだ?』と考えて妄想に取り憑かれていったんだ」
それは自分が10代の頃に生まれたアイデアであることに気づいた、そうだ。
かなり深読みではあるものの興味深い。
そして、その混沌こそが、あの強靭なステージを作り上げ、グリーン・ステージにかつて見たこともないほど大量の紙吹雪を舞いあがらせたと思うとなおさら…。
(井上貴子)