「私たちも、それ以外の人も、これまで誰も成し遂げていないことで、どう表現したらいいのかわからない。今でもこれが本当なのか、それとも夢なのかと悩んでしまう!
こんなに沢山の人に届く力が、私たちの音楽にあったことが嬉しくてたまらない。それが私たちにとって一番大事なことだから」(ヴィクトリア)
マネスキンが2021年に巻き起こしたロックンロール旋風の凄まじさ、その真の意義については別途コラムに記すとして、ここではバンド結成から本国イタリアでのデビュー、「ユーロビジョン」優勝からワールドワイドな大ブレイクまでの道筋、そして彼らのバンド哲学と熱いパッションがギュッと凝縮されたインタビューをお届けする。
イタリアはローマでマネスキンを結成した4人のティーンネイジャーは、彼らの確信犯的にグラマラスでポップなロックンロールは、なぜ長らく続いたロック不毛の時代を一瞬でひっくり返すことができたのか――マネスキンの登場はあまりにも突然だったし、過去十数年の音楽トレンドやヒット曲の方程式、アーティスト・メンタリティともかけ離れたものだった。
そして前後の文脈をすっ飛ばして核心だけブン投げてくる彼らのサウンドは、あまりにも「当たり前」にロックンロールをしていて、マーケティング的に分析する間もツッコむ間もなく現在に至る。本記事でのダミアーノ(Vo)たちの未来に微塵のニヒルも匂わせない、どこまでもまっすぐで迷いなき発言の数々は、その謎の一端を明かすヒントとなっているはずだ。(粉川しの)
マネスキンの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』11月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。