現在発売中のロッキング・オン4月号では、ビリージョエル来日特集において東京ドーム公演ライブレポートを掲載しています。
以下、本記事の冒頭部分より。
文=大鷹俊一
年齢という絶対値も、最高のエンターテイナーの前では無意味なことを改めて確認させられた一夜だった。
ビリー・ジョエル、74歳となるが、約2時間半、全27曲ほぼほぼひとりで歌い、ピアノ、ギターを演奏し、東京ドーム最上段まで満杯の観客を100%満足させ帰途につかせた。この人のライブの充実ぶりは、若い頃の来日ステージからもよ〜く知ってはいるが、さすがに年齢やアルコール依存症、鬱病など病気のことや引退騒ぎを考えると多少は緩いものとなっても仕方ないだろうと思ってたが、「ふざけんな」と一喝された!
ほぼ定刻の19時3分、ベートーヴェンの第九、“歓喜の歌”が鳴り響く中、大声援に迎えられ“マイ・ライフ”で幕を開ける。2013年から続くツアーに準じるもので、この日も基本的にはその流れで行うとの宣言であり、自身の声、指、バンド/メンバー、スタッフ、そして観客を温めていく。
続けて《1、2、3、4》の掛け声で『ストレンジャー』の人気曲でブロードウェイミュージカルのタイトル曲にもなった“ムーヴィン・アウト”が始まる。NY生まれの彼が見てきた光景を映すようなスクリーンが観客を1日だけのNY旅行に連れ出し、ビリーの弾くピアノもゆったりと回転し全方位の観客にご挨拶、最後にはホーンのメンバー3人が前に出てきて盛り上げる。
「ミナサン コンバンハ/ヒサシブリデス」と流暢な日本語MCに続き1974年の『ストリートライフ・セレナーデ』からの“エンターテイナー”がプレイされるが、ドラムス、チャック・バーギのシャープな鳴り音、そしてバンド全体のディレクションも務めるキーボード、デヴィッド・ローゼンタールのトラッド風なニュアンスをアクセントにした音が気持ちよい。ここらは一晩を共にするバンド紹介といったところか。
またまた日本語MC「サイゴマデ タノシンデクダサイ」に導かれ始まるのは、この夜の観客全員が大好きな“オネスティ”。海外ではあまりプレイされないが、ドラマ主題歌に使われたこともあり、日本では特別人気が高いジャパンスペシャルをじっ
くり歌い上げ、観客もそれに応えて携帯のライトで思いを伝え、心のコール&レスポンスの光景が4面のスクリーンに浮かび上がり感動的だ。(以下、本誌記事へ続く)
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